山と溪谷社

株式会社山と溪谷社について

株式会社山と溪谷社（やまとけいこくしゃ）は、東京都千代田区に本社を持つ出版社です。主に山岳雑誌『山と溪谷』を中心に、アウトドアや自然、旅、スキーに関連する多様な雑誌や書籍を制作・販売しており、広範なジャンルで愛好者に支えられています。加えて、かつては鉄道に関する書籍も多数手掛けていた実績があります。現在はインプレスグループの一員として、その様々な情報をお届けしています。

沿革

1930年4月1日、早稲田大学山岳部出身の川崎吉蔵によって創設されました。川崎は、「もっと多くの人に山の魅力を知ってもらいたい」という思いから、同年5月に山岳雑誌『山と溪谷』を創刊しました。最初は隔月刊で発行され、雑誌名は川崎が感銘を受けた著作から取っています。創刊号が好調な売れ行きを記録したのは、川崎の情熱と努力の賜物です。

1940年4月、法人化して株式会社に変更し、同時に『山と溪谷』は月刊誌へと移行しました。1950年代には姉妹誌『ハイカー』及び「アルパイン・ガイド」を創刊し、山回の作品を数多く世に送り出しました。1960年代には文庫やカラーガイドも発行開始し、70年代には『世界山岳百科事典』といった大作も世に送り出しました。

80年代から90年代にかけても様々なシリーズを展開し、特に「分県登山ガイド」や「ヤマケイ登山学校」などの教育的なコンテンツを発信しています。2000年代には「Yama-kei Classics」「ヤマケイレイルブックスシリーズ」など、新たな出版シリーズを立ち上げ、今なお進化を続けています。

2006年にはインプレスホールディングスの傘下となり、10年代ではデジタル版『山と溪谷』や、EPUBマガジン『週刊ヤマケイ』も発行するようになりました。これにより、幅広いメディアのニーズに対応できる体制が整いました。

雑誌の説明

現在、株式会社山と溪谷社が発行している代表的な雑誌には『山と溪谷』や『ROCK & SNOW』があります。特に『山と溪谷』は、1930年の創刊以来、山岳愛好者やアウトドアファンに親しまれ、月刊で発行されています。また、近年では『旅と鉄道』も展開しており、講読者に新たな視点を提供しています。

未刊行の雑誌には、自転車や岩登りに関する雑誌が過去に存在しており、それらの一部は現在休刊となっていますが、山と溪谷社の出版物の多様性を示すものでもあります。

海外展開とコミュニティ

山と溪谷社は日本国内にとどまらず、海外のアウトドア市場にも興味を持っており、地域密着型のコミュニティ活動にも取り組んでいます。全国各地の登山・アウトドアイベントを通じて、山の魅力を多くの人たちに伝え、愛好者同士のつながりを大切にしています。

公式ウェブサイトやSNSを通じて最新情報を発信しており、特に『ヤマケイオンライン』では専門的な情報や商品の購入ができる便利なプラットフォームを提供しています。これにより、より多くの人々に山の魅力を伝えることが可能となっています。

このように、株式会社山と溪谷社は創業以来、山とドライブ、自然への探求心を大切にしてきた出版社であり、今後も出版活動を通じて多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

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