山下英愛

山下 英愛（やました よんえ）のプロフィール

山下英愛（やました よんえ、生年1959年）は、韓国女性学の著名な研究者であり、現在は文教大学の文学部で教授を務めています。旧名は崔英愛であり、以前は慰安婦問題に関する団体「挺対協」のメンバーとしても活動していました。山下教授は韓国と日本の文化的背景を持つハーフで、東京都にて朝鮮総聯の幹部であった父・崔碩義と日本人の母のもとで生まれました。

学歴と経歴

山下は初等教育を受ける際、6年間皆勤賞を獲得し、母校からの高い評価を受けていましたが、父が朝鮮総聯から離脱したため、公立学校に進学することとなります。1982年に多摩美術大学の美術学部を卒業し、その後、津田塾大学の学芸学部国際関係学科へと進み、1984年に卒業しました。

1987年には津田塾大学の大学院で修士課程を修了。その後、1988年に梨花女子大学に留学し、そこで挺対協の初代代表である尹貞玉氏と出会いました。彼女の活動がきっかけとなり、1990年には盧泰愚大統領の訪日時における挺身隊に関する声明に参加、その後、挺対協の研究班のメンバーとして活動を開始します。

気鋭の研究者として評価され、1992年には梨花女子大学大学院で女性学修士を取得、1996年には同じく博士号を取得します。さらに東国大学校で外国人招聘教授を務め、その後はワシントン大学で客員研究員として国際的な舞台でも活動しました。2000年には立命館大学で非常勤講師を担当しつつ、2009年に国際関係学博士の学位を取得、2014年からは文教大学で教鞭を執ることになりました。

主な業績と著書

山下英愛は、特に慰安婦問題に関連する研究に力を入れており、以下のような著作を発表しています：

• - 『ナショナリズムの狭間から―「慰安婦」問題へのもう一つの視座』（明石書店、2008年）
• - 『내셔널리즘의 틈새에서:위안부문제를 보는 또 하나의 시각』（ 도서출판 한울、2012年）
• - 『女たちの韓流――韓国ドラマを読み解く』（岩波新書、2013年）

また、編著や翻訳作品も多く、特に韓国女性の人権運動に関する書籍の翻訳でも知られています。

エピソード

山下教授は、自身の活動が注目を集めた際には、大高未貴氏との訴訟問題で報道されるなど、メディアにも取り上げられました。これにより、彼女の研究活動の重要性が再認識され、多くの人々に影響を与えています。

山下英愛は、韓国と日本の歴史的な関係を深く理解し、慰安婦問題のみならず、広く女性の権利に関する研究に取り組むことで、社会に重要なメッセージを発信し続けています。彼女の研究や著作は、これからの時代における女性学の発展に寄与することでしょう。

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