山中湖村民歌

山中湖村民歌について

「山中湖村民歌」とは、山梨県南都留郡に位置する山中湖村に由来する村民歌です。この歌は、地域の象徴である山中湖をテーマにしており、村の誇りや文化を表現しています。村民にとって、この楽曲は地域の一体感を感じさせる重要な役割を果たしています。

途中からの歴史

山中湖村は、1889年に町村制が施行され、南都留郡中野村として発足しました。以来、村は一度も市町村合併を行うことなく、独自の歴史を刻んできました。特に1965年には、村の特徴ともいえる山中湖を名の由来とし、現在の「山中湖村」へと名前を変更しました。この変更から55年が過ぎた2020年には、村民歌の制定が企画されました。

作詞と作曲の裏話

村民歌の作詞は、元文部大臣として知られる有馬朗人が担当しました。彼は東京大学の総長を歴歴し、現在も村の俳壇で選者を務めていました。2019年の8月に村から依頼を受けた有馬は、村民の思いを反映した歌詞を届けました。それに基づいて、長崎県出身のシンガーソングライター藤井万利子が作曲を手掛けました。彼女は村に移住した後、地域の音楽シーンに貢献しており、この楽曲も2020年5月に完成しました。

音楽の普及

村民歌は、2020年9月より村立山中湖中学校のジャズバンド部やアマチュア音楽家たちの協力のもと、音源が収録されました。その後、村内に住む全1100世帯へCDが無料で配布され、多くの人々に親しまれる楽曲となりました。また、音楽の発信だけではなく、村内の防災無線の午後3時の時報として同年の12月1日から採用されています。この採用に際して、村民の安全を願う気持ちも込められています。

有馬朗人の逝去

村民歌が世に出た直後の2020年12月6日、有馬朗人は90歳で逝去しました。彼にとってこの楽曲が遺作となり、多くの村民の心に残ることとなりました。これにより、山中湖村民歌はただの楽曲ではなく、有馬の想いが込められた特別な意味を持つことになりました。

まとめ

「山中湖村民歌」は、地域の結束を象徴する重要な楽曲として、今も多くの村民の心に響いています。村の歴史や文化、そして誇りが込められたこの歌は、未来に向けても大切に受け継がれていくことでしょう。

もう一度検索