山口幸勇

山口 幸勇（やまぐち ゆきお）

1970年4月24日、東京都江戸川区にて生を受けた、日本の元プロ野球選手。主に外野手として活躍した。

彼の野球人生は、高校時代に華やかな一幕を迎える。東海大学付属甲府高等学校の選手として、3年生時の1988年には、高校野球界最高の舞台である甲子園に、春と夏の大会で連続出場を果たした。まず春の第60回選抜高等学校野球大会では、チームの一員として勝ち進み、準々決勝まで駒を進める健闘を見せたものの、ここで惜しくも敗退。続いて夏の第70回全国高等学校野球選手権大会にも出場し、こちらもチームは3回戦まで勝ち上がったが敗れた。特に夏の甲子園では、そのパワーを見せつける本塁打を記録するなど、高校球児として確かな足跡を残している。

高校卒業後、1988年のドラフト会議で指名を受けることはなかったが、その年のオフに横浜大洋ホエールズにドラフト外での入団が決まり、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせた。将来の活躍が期待されたが、プロの世界は厳しく、一軍の試合でプレーする機会は限定的なものとなった。

プロ3年目にあたる1991年に、待ち望んだ一軍への初出場を果たした。この出場は1991年10月14日、ナゴヤ球場で行われた対中日ドラゴンズのシーズン最終盤の一戦（27回戦）でのことだった。試合の7回裏、代打で出場した鈴木尚典に代わる形で左翼手の守備に就き、これがプロとして初めて一軍のグラウンドに立った瞬間となった。その後、9回表には打席が巡ってきたが、相手投手である与田剛の前に三振に倒れた。そして、この試合が残念ながら彼にとってプロキャリアにおける最初で最後の一軍出場記録となった。

この一軍出場以降、再び一軍の舞台でプレーすることはなく、1993年に現役から引退することを決断し、比較的短いプロ野球選手としてのキャリアに幕を閉じた。

横浜大洋ホエールズに在籍した期間、彼が背負った背番号は「56」であり、これは1989年の入団から1993年の引退まで変わらず使用された番号である。

山口幸勇氏は、東京都出身者の一人として記録されているほか、横浜DeNAベイスターズの歴史において、前身球団である横浜大洋ホエールズに所属した選手としてその名が刻まれている。

プロ野球選手として一軍での出場機会は限られたものの、高校野球最高峰の舞台である甲子園で春夏連続出場を果たし、高校通算本塁打も記録するなど、アマチュア時代の実績は特筆されるべき点である。野球に捧げた青春と、プロの世界での挑戦は、彼の野球人生において重要な一章として位置づけられるだろう。

もう一度検索