与田剛

与田剛（よだ つよし）について

与田剛は、1965年に福岡県北九州市八幡東区で生まれ、その後千葉県君津市に育った元プロ野球選手であり、名コーチ、監督としても知られています。彼は右投右打の投手で、中日ドラゴンズや千葉ロッテマリーンズで活躍し、後に解説者や評論家としても名を馳せました。その野球キャリアは長く、特に抑え投手としての実績が際立っています。

経歴

プロ入り前

与田は3歳の頃に千葉へ転居し、成長する中で野球に興味を持ちました。木更津中央高校ではプロレスラーのリッキー・フジと親交があり、亜細亜大学では野球を続けましたが、故障が多く思うようにプレーできませんでした。大学時代には珍しい血行障害に悩まされるも、野球界でのキャリアを強く志しました。

プロ入りと活躍

1989年度のドラフトで中日ドラゴンズから1位指名を受け、1990年にプロデビューを果たしました。その年の開幕戦では、延長11回に無失点で抑えるピッチングを見せ、新人王に輝くとともに31セーブを挙げ、最優秀救援投手にも選ばれるなど、その存在感を示しました。特に157 km/hの球速を記録したストレートは「剛球」と評され、観客を魅了しました。

2011年からは佐々木主浩や野茂英雄と同期としても注目され、活躍しましたが、過度な登板から故障が続き、次第に成績が下降。1999年には日本ハムファイターズに移籍したが、戦力外通告を受け、2000年に現役を引退しました。

引退後の活動

引退後は野球解説者としてのキャリアを歩み、2001年から2015年までNHKの解説者を務めました。また、社会人野球チームのコーチや全日本女子野球チームの投手コーチを務め、2009年のワールド・ベースボール・クラシックでは日本代表の投手コーチとしても活動しました。

2012年には再び日本代表の投手コーチに就任し、2015年からは東北楽天ゴールデンイーグルスの一軍投手コーチを務めました。その後もコーチ陣と共に選手育成に尽力し、2018年には中日ドラゴンズの監督に就任しました。

中日ドラゴンズ監督時代

与田は監督としての活動も注目され、就任初年度からチームをAクラスに導くなどの成果を上げました。選手との対話を重視し、モチベーターとしての才能を発揮しました。特に大野雄大選手の復活を促したエピソードなど、信頼関係を築くことに徹底していました。

2021年には成績不振から監督を退任し、その後は中日球団のエグゼクティブ・アドバイザーとして活動する傍ら、再びNHKの解説者に復帰しました。

野球以外の人柄

与田は、努力という言葉を好まず「準備」を大切にする考え方を持ち、選手に対してもその重要性を強調してきました。また、引退後のキュートな肩幅に関連するエピソードもたくさんあり、多くのファンに愛され続けています。中日はすでに与田の指導のもとで強いチーム力を発揮していることから、今後の彼の活動にも注目が集まります。

誕生日は12月4日。与田剛が野球界に与えた影響は今でも色濃く、彼の姿は次世代の選手にも引き継がれているといえるでしょう。

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