山口教吉

山口教吉：織田・今川に仕えた武将、悲劇の最期

山口教吉は、戦国時代に生きた武将です。父は山口教継で、教吉は教継の子として生まれました。彼は織田氏と今川氏という二つの有力な勢力に仕えましたが、最終的には悲劇的な結末を迎えます。

織田家から今川家へ

織田信秀が亡くなり、織田信長が家督を継ぐと、教吉は父である教継と共に今川義元に寝返ります。当時、教継は鳴海城主であり、教吉に鳴海城を任せ、自身は桜中村城に籠りました。

赤塚の戦い

天文22年（1553年）4月17日、19歳になったばかりの織田信長は約800の兵を率いて鳴海に攻め込みます。その際、信長は小鳴海の「三の山」で、教吉が約1,500の兵を率いて赤塚に進軍しているのを発見しました。信長は直ちに赤塚へ向かい攻撃を開始し、両軍は激突します。しかし、この戦いは決着がつかず、互いに捕虜や捕獲した馬を交換し、双方とも兵を引きました（赤塚の戦い）。

大高城、沓掛城の奪取、そして悲劇

その後、教継は調略によって大高城と沓掛城を奪取します。鳴海城には今川義元の家臣である岡部元信が城代として配置されました。程なくして、教吉は教継と共に駿河国へ呼び出され、義元の命によって父子ともども切腹を命じられ、その生涯を終えました。

教吉は、時代の波に翻弄され、非業の死を遂げた武将の一人と言えるでしょう。彼の短い生涯は、戦国時代の激しさと、武将たちの運命の儚さを物語っています。

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