山口楓斗

（やまぐちふうと）

山口楓斗は、2000年 1月14日に生まれた日本のラグビーユニオン選手です。現在、国内最高峰リーグであるジャパンラグビーリーグワンに所属する静岡ブルーレヴズの一員としてプレーしており、主なポジションはフルバック（FB）です。

プレースタイルとポジション

身長167センチメートル、体重76キログラム。山口選手が専門とするフルバックは、フィールドの最後尾に位置し、ディフェンスの最終ラインとして相手攻撃の芽を摘む重要な役割を担います。特に、相手チームからのキックボールを確実に処理し、そこからカウンターアタックの起点となるプレーが求められます。また、攻撃時にはバックスラインの後方から機を見て攻撃に加わり、スペースへのランやパスによってチャンスメイクをしたり、自らトライを奪う決定的な働きをすることもあります。攻守にわたって非常に広い範囲をカバーし、高い状況判断能力と判断を実行するスピードが必要とされるポジションです。山口選手は、その体格を活かした俊敏性やステップワーク、そしてラグビーに必要なフィジカルの強さを兼ね備えていると考えられます。

育成年代での実績

若い頃からその才能は高く評価されており、日本のラグビー界における将来を担う若手選手育成のための重要なカテゴリーである「ジュニア・ジャパン」、そして国際舞台での経験を積むことを目的とした「U20日本代表」に選出された経験があります。これらの代表チームでの活動を通じて、国内外のトップレベルの選手たちと共にトレーニングを行い、試合を経験することで、国際感覚やスキル、そして競争意識を養いました。これらの経験は、後のプロキャリアにおける大きな財産となっています。

学生時代のキャリアパス

高校時代は、全国的な強豪校として知られる東海大学付属福岡高等学校でラグビーに打ち込み、チームの中心選手として活躍しました。高校卒業後の2018年には、関西大学ラグビーリーグの強豪校であり、多くのトップリーガーを輩出してきた伝統校である同志社大学に進学しました。大学レベルでのハイレベルなトレーニングと試合経験を積むことで、フィジカル、スキル、ラグビーIQといったあらゆる面で着実な成長を遂げました。同志社大学での経験は、プロの舞台で戦うための確固たる基盤となりました。

静岡ブルーレヴズ加入とリーグワンデビュー

大学卒業後、2022年にジャパンラグビーリーグワンに参戦する静岡ブルーレヴズに加入し、プロラグビー選手としてのキャリアをスタートさせました。プロの世界のスピードやフィジカルに対応するため、日々の練習に励み、チームへの貢献を目指しました。
そして、プロ2シーズン目となる2023年1月22日、NTTジャパンラグビーリーグワン2022-23シーズン第5節の三菱重工相模原ダイナボアーズ戦において、山口選手は先発メンバーとして出場し、自身にとって記念すべきリーグワン公式戦初出場を果たしました。この一戦は、彼にとってプロキャリアにおける大きな節目となり、今後の飛躍への足がかりとなりました。

海外での挑戦と今後の展望

さらに、2024年6月には、選手として更なるレベルアップを図るため、ラグビー強豪国であるニュージーランドへの短期留学が発表されました。留学先はハーバーラグビークラブです。海外の異なる環境でプレーし、現地のラグビー文化や指導に触れることは、技術的な向上はもちろんのこと、選手としての視野を広げ、新たな刺激を得る貴重な機会となります。この留学経験を通じて得られる学びは、帰国後の彼のプレーに必ず活かされることでしょう。

山口楓斗選手は、育成年代から将来を嘱望され、大学、国内トップリーグ、そして海外と、着実にステップアップを続けています。フルバックとしてチームの勝利に貢献し、その経験を還元していくことで、今後のジャパンラグビーリーグワンにおける更なる活躍が期待される若手タレントの一人です。

もう一度検索