山口組四代目跡目問題

山口組四代目跡目問題の概要

山口組四代目跡目問題（やまぐちぐみよんだいめあとめもんだい）は、1982年から1984年にかけて山口組内で発生した、四代目組長の選定を巡る争いを指します。この問題は、竹中正久を支持するグループと山本広を支持するグループの対立が焦点となり、闘争は長期にわたり、組織内の結束を試されることになりました。

経緯と背景

1982年2月4日、山本健一若頭が病気により死去するという衝撃的な出来事が起こりました。彼は三代目組長の田岡一雄の後を継ぐ有力な候補とされており、その死去により山口組内の後継者問題が浮き彫りになりました。この状況を受け、田岡文子（田岡の未亡人）は、まず山本広を若頭に推しましたが、彼は組長代行に就任する意向を示しました。

続く選挙戦では、竹中正久が若頭に推される一方、各方面での支持が分かれる結果となりました。竹中は最初は若頭就任を辞退していましたが、補佐を求める意見に伴い再度承諾します。

四代目組長を巡る争い

1982年6月27日、舎弟会の一部メンバーは山本広を四代目にするよう要望しましたが、竹中は反対。さらに、山本が四代目への就任を表明するも、竹中らの反発が強まり、山口組内部は分裂の危機を迎えます。これにより、双方の支持者間での激しい攻防が繰り広げられました。

また、竹中正久の脱税事件も圧力を増す要因となり、彼は逮捕され、組内の状況はさらに複雑化しました。しかし、山本広は情報をもとに支援者たちと根回しをし、四代目への立候補を決意します。

結末と影響

1984年には、竹中を支持するグループが優勢を占めていましたが、山本広側の反発も激しかったのです。最終的に、6月5日に竹中正久が山口組の四代目組長に就任し、その後山本広から約20人の幹部が独立して「一和会」を結成し、完全に袂を分かったことで、この問題は決着します。

このように、山口組四代目跡目問題は、組織の後継者問題がもたらした内部分裂や権力闘争を象徴しており、組織犯罪の実態を浮き彫りにしました。影響の大きさから、この事件は日本の暴力団事情を語る上で重要なトピックとして今も語り継がれています。

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