山岡耕春

山岡耕春について

山岡耕春氏は、1958年に静岡県で生まれました。岐阜県立大垣東高等学校を経て、1981年に名古屋大学理学部地球科学科を卒業。その後、名古屋大学大学院に進み、1986年に理学博士号を取得しました。博士論文のテーマは「Spherical shell tectonics : on the buckling of the lithosphere at subduction zones(球殻テクトニクス : リソスフェアの沈み込みにおける座屈現象について)」であり、固体地球惑星物理学を専門としています。

研究活動

東京大学地震研究所助手（伊豆大島火山観測所）などを経て、1990年には名古屋大学理学部地震火山観測地域センター助教授に就任。2002年には東京大学地震研究所地震予知研究推進センター客員助教授、2004年には同研究所の教授となりました。2007年からは名古屋大学環境学研究科地震火山・防災研究センター教授として研究・教育活動に従事しています。

要職歴任

山岡氏は、研究者としての活動に加え、数多くの要職を歴任しています。原子力安全委員会核燃料安全専門審査会審査委員や、原子力安全委員会耐震安全性評価特別委員会委員、火山噴火予知連絡会委員などを務め、2016年から2020年まで日本地震学会会長を務めました。2019年からは地震予知連絡会会長に就任。2021年には名古屋大学大学院環境学研究科長に就任し、現在もこの職を務めています。また、防災功労者として内閣総理大臣表彰を受賞するなど、社会貢献も高く評価されています。

主な著書・論文

山岡耕春氏は、数多くの著書や論文を発表しています。

単著
『Q&A日本は沈む？ー地震・火山と防災ー』（理工図書、2004年）
『南海トラフ地震』（岩波新書、2016年）

主な論文
「日本における地震予知研究の戦略」（精密工学会誌、2005年）
「「南海トラフ巨大地震」予測の現状」（人と国土21、2013年）
「地震先行電離圏変動検証ミッションへの地震予知研究からの期待」（宇宙科学技術連合講演会講演集、2013年）

共著
『地震・津波と火山の事典』（丸善、2008年）
* 『地震予知の科学』（東京大学出版会、2007年）

これらの著書や論文を通して、地震や火山に関する知識を広く社会に伝え、防災への意識を高めることに貢献しています。

社会的貢献

山岡氏は、研究活動にとどまらず、防災対策にも積極的に関わっています。内閣府南海トラフ巨大地震モデル検討会委員や、中央防災会議火山防災対策推進ワーキンググループ副座長、岐阜県火山防災対策検討会議座長などを務め、国の防災政策にも深く関与しています。また、防災教育推進協会代表理事として、防災教育の普及にも尽力しています。

その他の活動

山岡氏は、国土交通省社会資本整備審議会臨時委員や、国土交通省交通政策審議会臨時委員、文部科学省科学技術・学術審議会測地学分科会臨時委員、気象庁南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会委員などを歴任。2024年からは原子力規制委員会委員にも就任しました。多岐にわたる分野でその知見を活かし、社会に貢献しています。

まとめ

山岡耕春氏は、地震学・火山学の専門家として、研究、教育、社会貢献の多方面で活躍しています。その知見は、地震や火山災害のリスク軽減に大きく貢献しており、今後もその活動から目が離せません。地震予知連絡会会長としてのリーダーシップにも期待が高まります。

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