火山噴火予知連絡会

火山噴火予知連絡会とは

火山噴火予知連絡会は、火山噴火予知計画に基づき、噴火予知のための研究を行う関係機関が連携し、観測データや情報の交換、火山活動に関する総合的な判断を行うことを目的として設置された組織です。

概要

事務局は気象庁が担当し、大学研究者や関係機関の専門家で構成されています。内閣府や国土交通省水管理・国土保全局などの防災機関も参加しています。

類似の組織として地震予知連絡会がありますが、事務局が国土地理院である点や、委員構成が学識経験者と技術官庁のみである点で、火山噴火予知連絡会とは異なります。これは、地震予知がまだ研究段階であるのに対し、火山噴火予知は観測体制によっては可能であり、防災への貢献が期待されているためです。

定例会は年3回開催され、顕著な火山噴火などの異常時には臨時に開催されます。特定の課題を検討する検討会や、特定の火山や地域の活動を判断する部会も設置されることがあります。

気象庁長官の私的諮問機関としての役割も担い、火山噴火予知連絡会の診断結果は気象庁から発表されます。

主な歴史

1973年6月29日：火山噴火予知計画の推進について、文部省測地学審議会が建議
1974年6月20日：火山噴火予知連絡会が発足
1974年7月15日：第1回連絡会が開催、初代会長に永田武が就任
1975年4月1日：気象庁に火山室が設置
1978年4月26日：活動火山対策特別措置法が改正・施行
1981年5月12日：2代目会長に下鶴大輔が就任
1988年10月28日：活火山の選定のための活火山検討ワーキンググループが設置
1993年5月24日：3代目会長に井田喜明が就任
1995年5月25日：火山活動の長期的評価等のため、火山噴火の長期予測に関するワーキングループが設置
1999年5月25日：活火山の選定及び長期的活動特性の評価のため活火山ワーキングループが設置
2006年5月13日：4代目会長に藤井敏嗣、初代副会長に石原和弘が就任
2008年2月15日：観測網の強化・優先度整理のため「火山観測体制等に関する検討会」が設置
2014年11月28日：御嶽山の噴火災害を踏まえた活火山の観測体制の強化に関する緊急提言を発表
2017年6月20日：5代目会長に石原和弘、副会長に清水洋、中田節也、森田裕一が就任
2019年7月2日：6代目会長に清水洋、副会長に中田節也、森田裕一が就任
2024年11月27日：火山調査研究推進本部が発足し機能の多くが移行されたことを受け、火山噴火予知連絡会を終了。今後は気象庁中に「火山情報アドバイザリー会議」を起き、噴火警戒レベルなどの情報を出す際に専門家から助言を受ける。

類似の組織との比較

地震予知連絡会は、地震予知計画に基づいて設置された組織で、事務局が国土地理院であり、委員が学識経験者と技術官庁で構成されています。これは、地震予知がまだ研究段階であるのに対し、火山噴火予知は観測体制などによっては可能なことがあるため、より防災に役立てることが期待されるためです。

関連項目

噴火予知
活火山
火山調査研究推進本部

外部リンク

火山噴火予知連絡会
* 火山噴火予知連絡会運営要綱・細則 (PDF)

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