山岸きくみ

山岸きくみは、日本の脚本家として、映画界で独自の地位を築いています。彼女の名を広く知らしめたのは、三池崇史監督とのコラボレーションでしょう。『カタクリ家の幸福』や『一命』といった作品は、彼女の脚本家としての才能を鮮やかに示しています。

『カタクリ家の幸福』（2002年）は、一風変わった家族を描いたミュージカルコメディで、山岸は脚本を担当しました。ブラックユーモアと温かさが入り混じる独特の世界観は、彼女の脚本によってより一層引き立てられ、観客に強烈な印象を与えました。

『一命』（2011年）は、武士道の精神と人間の尊厳をテーマにした時代劇です。ここでは、脚本家として、重厚な人間ドラマを見事に描き出し、国内外で高い評価を受けました。人間の内面を深く掘り下げた脚本は、観る者の心を揺さぶります。

山岸は、映画『カンフーくん』（2008年）では原案を担当しました。子供向けの作品ながら、大人も楽しめる奥深さがあり、彼女の幅広い才能を感じさせます。

また、『座頭市 THE LAST』（2010年）では脚本を手掛け、盲目の侠客・座頭市の物語に新たな息吹を吹き込みました。時代劇の新たな可能性を切り開いた作品として評価されています。

ホラー映画『喰女-クイメ-』（2014年）では、原作と脚本を担当し、人間の欲望と狂気を描きました。その独創的なストーリーテリングは、ホラーファンを魅了しました。

近年では、『サムライマラソン 1855』（2019年）で脚本を担当。斉藤ひろし、バーナード・ローズとの共同脚本であり、幕末の時代を舞台にした壮大な歴史ドラマを紡ぎ出しました。

山岸きくみの作品は、単なる娯楽作品にとどまらず、人間の内面や社会の深層心理に迫るものが多く、観る者に深い感動と考察を与えます。彼女の今後の活躍から目が離せません。

外部リンク
山岸きくみ - allcinema
山岸きくみ - KINENOTE
* Kikumi Yamagishi - IMDb（英語）

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