山岸里紗

山岸 里紗

山岸 里紗（やまぎし りさ）は、1987年4月10日に東京都で生まれた日本の女優、そして歌手である。現在は「山岸リサ」という名義で活動を展開している。幼少期に子供向け番組で脚光を浴びて以来、俳優として数々の作品に出演し、近年は音楽活動にもその表現の幅を広げている。

子供たちの人気者へ：「ひとりでできるもん！」

山岸里紗の名前が広く知られるきっかけとなったのは、NHK教育テレビ（現在のEテレ）で放送された子供向け料理番組「ひとりでできるもん！」への出演である。1994年4月4日から1996年3月29日までの期間、彼女は2代目主人公の「葉月恋」役を務めた。明るく元気なキャラクターとして、子供たちに料理や家事の楽しさを教え、その親しみやすい魅力で全国的な人気を獲得し、多くの家庭で愛される存在となった。

多彩な子役・女優としてのキャリア

「ひとりでできるもん！」以前から、山岸は子役として活動を開始していた。1991年にはTBSの開局40周年特別企画「女もつらいよ」に出演。1992年には精力的にテレビドラマに出演しており、フジテレビの「愛という名のもとに」（第5話）、「大人は判ってくれない」の一編「二人の紳士」（1992年3月19日放送）、そして「世にも奇妙な物語」の一編「食べ過ぎた男」（1992年5月放送）では小林貴子役を務めた。同年にはフジテレビの「ひらけ!ポンキッキ」や、日本テレビ系の「いとこ同志」（1992年10月）、「ニュースなあいつ」（1992年10月）にも出演するなど、幼少期から多忙な日々を送っていたことがうかがえる。

「ひとりでできるもん！」で人気を博した後も、女優としての活動は途切れることがなかった。1996年7月から9月にかけて放送されたTBS系のドラマ「真昼の月」では広瀬友子役を演じた。1997年7月4日にはTBS「ふぞろいの林檎たちIII」の最終話に飯坂宮子役で出演。1998年11月2日放送のTBS「月曜ミステリー劇場 新宿ホスト殺人事件」では直子役を務めた。1999年から2000年にかけては、TBSの昼帯ドラマ「愛の劇場」シリーズに立て続けに登場。「空への手紙」（1999年6月-7月）では第11話から池上京子役で加わり、その週の物語の中心人物となった。続く「新・天までとどけ」（2000年2月）にもゲストとして顔を見せた。2001年7月から9月にかけて読売テレビ・日本テレビ系で放送された「フレーフレー人生！」には大杉舞雪役で出演。さらに、2002年7月にはNHK-BSで放送された「ビタミンF 第一章『セッちゃん』」にも出演するなど、幅広い役柄に挑戦し続けた。

テレビドラマ以外でも活動の場を広げた。1999年公開の映画「黒い家」（松竹）では、主要キャラクターである菰田幸子の少女時代を演じ、スクリーンでもその存在感を示した。また、子役時代から多くの企業コマーシャルに起用され、お茶の間でも馴染み深い存在だった。これまでに、東京建物、シャープ「ウィンダム」、ミツカン酢、1996年にはヤマハ音楽教室、1993年にはタカノフーズ、三井ザウスといったCMに出演している。

関連文献と現在の活動

「ひとりでできるもん！」での彼女の人気は、様々な出版物にも影響を与えた。番組の公式テキストは1994年から1996年にかけて全24巻が刊行され、彼女の姿が掲載された。さらに、1996年11月号の「小学三年生」や、タレント情報誌「Media Girls vol.2」（1997年）、子役を紹介する専門誌「キッズデビュー」（97年秋号、99年秋号）などにもその姿が紹介されており、当時のメディアからの注目度の高さがうかがえる。

女優としてのキャリアを積み重ねる一方で、山岸里紗は音楽の分野にも進出した。2011年3月には、レコードレーベルであるスマイルカンパニーから配信シングル「080」をリリースし、ソロ歌手としてデビューを果たしている。

現在はキャストコーポレーションに所属し、「山岸リサ」名義で活動を展開している。自身のオフィシャルブログ「ちびりさぶろぐ」（かつてウェイバックマシンにてアーカイブ）や、X（旧Twitter）、Instagram、Facebookといったソーシャルメディアを通じて、ファンとの交流を深め、積極的に情報発信を行っている。幼い頃から培ってきた表現力を活かし、女優、歌手として活動の幅を広げ続ける山岸リサの今後の活躍が期待されている。

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