山崎知二

山崎知二の生涯と業績

概要

山崎知二（やまざきともじ）は、1903年1月8日に静岡県で生まれ、1994年2月26日に亡くなった日本のフランス文学研究者です。彼は長いキャリアを通じて、京城帝国大学と愛知大学での教育活動を多岐にわたって行い、特にシャルル・ボードレールやアンドレ・ジッドといった著名なフランス文学作家に関する研究で知られています。

生い立ちと学歴

山崎知二は静岡県小笠郡で、名望家の家庭に生まれました。彼の父、山崎豐太郞は地元で信望を集める村長でした。知二は、旧制高等学校を経て東京帝国大学に進学し、文学部でフランス文学を専攻しました。1927年に卒業後、京城帝国大学法文学部の講師としてのキャリアをスタートさせます。

教育者としてのキャリア

山崎は京城帝国大学で講師から助教授へと昇進し、1935年から1937年には欧米へ留学しました。帰国後も同大学で教鞭を執り続け、太平洋戦争が終結した1946年まで朝鮮半島で教え続けました。その後、1949年に愛知大学に移り、文学部の教授として新制大学の発足に協力しました。山崎は愛知大学でのフランス文学科の設置に尽力し、1954年から1958年の間には文学部の学部長をも務めました。

名誉教授と晩年

1982年には愛知大学を退職し、同大学から名誉教授の称号を授与されました。退職後も、彼の学問的貢献は高く評価され続けました。1994年に静岡県掛川市の自宅で急性心不全により他界しました。その葬儀は同年3月2日に自宅で執り行われました。

研究業績

山崎の専門であるフランス文学における研究は大変幅広く、ボードレールの詩やジッドの小説など、著名な作品に関する論考が多くの評価を受けています。また、彼はフランス文学の事典などの専門書を執筆し、日本フランス語フランス文学会に所属して、学術的活動にも積極的に関与しました。

特に、日本フランス語フランス文学会の設立において評議員に就任し、全国大会の愛知大学での開催を推進したことは大きな業績の一つと言えるでしょう。

家族・親族

山崎家は地域での素封家として知られ、父・豐太郞の影響もありました。知二が留学中、母は家を支えていました。家族の歴史は、彼の知的背景にも影響を与えたことが伺えます。

著作

山崎知二は自身の専門分野に関して様々な著作があり、主なものに『新制フランス語初歩』、共編書として『名詞・代名詞』や『Cours élémentaire de grammaire Franc̦aise』などがあります。これらの著作は、後の世代のフランス文学研究者たちにとって重要な資料となっています。

まとめ

山崎知二は、日本のフランス文学における重要な研究者であり、教壇での活動を通じて多くの学生に知識を授けました。彼の功績は、今日の文学研究においても多くの人々に影響を与え続けています。

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