山形県立新庄病院

山形県立新庄病院

山形県立新庄病院は、山形県新庄市金沢に位置する県立の医療機関です。1952年に設立され、以来最上地方における貴重な医療サービスを提供してきました。2023年10月1日には、若葉町から金沢に移転し、地域医療の拠点として新たなスタートを切りました。

歴史

この病院は、社会保険新庄病院を前身としており、もともとは1945年に新庄町立病院として開設されました。その後、社会保険協会に移管された後、県に移管となり、現在の名称に変わりました。長い歴史の中で、最上地方唯一の県立病院として、地域住民の健康を支える役割を果たしてきました。

新庄病院は、1975年に多くの病棟が改築され、2004年から2006年にかけて大規模な改修工事も行いました。特に、病室の内装が一新され、さらには自家発電装置や地下水を活用した給水システムも整備され、患者にとって快適で安全な環境が提供されています。

しかし、2006年、市の運営体制について見直しが求められる中、地域住民からの強い反発が起こりました。多くの署名運動や対話を通じて、最終的に県立病院としての存続が決まるなど、地域医療を守るための努力が続けられました。

2013年からは、今後の改築計画が進められ、2023年に新病院が完成することになりました。新しい病院は、最新の医療技術を搭載し、より多くの診療科が設けられるなど、地域医療の充実が図られています。

診療科と医療体制

移転後の新庄病院は、内科をはじめとする様々な診療科を展開しています。具体的には、脳神経内科、消化器内科、循環器内科、腫瘍内科や小児科、外科、整形外科など、合計で28の診療科が設置されています。新たに設けられた腎臓内科や精神科、心療内科、さらに歯科も加わり、さまざまな健康ニーズに応える体制が整っています。

病院には常勤医47名と非常勤医47名が在籍し、292名の看護師など医療スタッフが従事しています。2015年度の記録では、外来患者は192,173人、入院患者は116,657人で、地域に根ざした医療が提供されています。

病院の機能とアクセス

山形県立新庄病院は、保険医療機関として各種指定を受けており、救急告知病院や災害拠点病院としても認識されています。専門医療や多様な資格を持つ医療従事者が揃い、地域の医療ニーズに応えています。また、公共交通機関として新庄駅から徒歩5分の立地にあり、地域の方々がアクセスしやすい環境も整っています。

新庄病院は、現在も地域密着型の医療機関として、地域住民の健康を支える存在であり続けています。また、移転に伴いリニューアルされた施設は、最新の医療技術を受けた患者に優しい空間となっています。最上地方の住民にとって信頼される病院として、これからも進化し続けることが期待されています。

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