山形県道28号尾花沢最上線

山形県道28号尾花沢最上線とは

山形県道28号尾花沢最上線（やまがたけんどう28ごう おばなざわもがみせん）は、山形県尾花沢市から最上郡最上町に至る、県が管理する主要な地方道です。この路線は、山形県の村山地域北部と最上地域南部を結ぶ役割を担っており、地域間の物流や人流において重要な機能を持っています。

路線データ

本路線の総延長は24.2キロメートルです。起点は尾花沢市尾花沢地区にあり、ここでは大石田街道との交差点として国道13号に接続しています。一方、終点は最上郡最上町富澤地区で、国道47号に接続する地点となっています。この起点から終点までの区間が、山形県道28号尾花沢最上線として指定されています。

歴史

この道路が主要地方道として位置づけられたのは、1993年（平成5年）5月11日のことです。この指定は、当時の建設省によって行われ、県内の交通網における本路線の重要性が改めて認識されました。

その後も、道路の安全性や利便性の向上に向けた改良事業が進められています。特に、2013年（平成25年）12月27日には、尾花沢市富山地区で進められていた道路改良事業の一環として、全長約1.2キロメートルのバイパス道路が完成し、供用が開始されました。これにより、当該区間の通行がより円滑になりました。

路線状況

山形県道28号尾花沢最上線には、地域における歴史的な街道の一部が現在の路線に指定されている区間が存在します。例えば、尾花沢市内の一部区間は、かつて利用されていた西部街道や羽州街道といった歴史的な道筋を含んでいます。

また、一部区間では他の県道と道路を共有しています。尾花沢市上町地区では山形県道120号東根尾花沢線と、最上町の満澤から富澤にかけての区間では山形県道262号最上小野田線と、それぞれ重複して指定されています。

本路線の通行を支える道路施設として、複数の橋梁やトンネルがあります。主要な橋梁としては、尾花沢市で丹生川を渡る西正厳橋、最上町で最上小国川に架かる赤倉橋、明神川を渡る明神橋などが見られます。さらに、尾花沢市と最上町の境界付近に位置する山刀伐峠（標高約390メートル）を通過するため、山刀伐トンネルが整備されており、特に冬季間の安定した通行に不可欠な施設となっています。

地理

山形県道28号尾花沢最上線が通過する自治体は、尾花沢市と最上郡最上町の二つです。路線の沿線や周辺地域には、生活や観光に関連する様々な施設が点在しています。

主な接続・交差道路としては、路線の起点である尾花沢市で国道13号と、終点の最上町で国道47号とそれぞれ結ばれています。また、尾花沢市内では山形県道120号、山形県道301号、国道347号、山形県道124号と、最上町内では山形県道262号（重複区間）と交差または接続しており、周辺道路網との連携が図られています。

沿線には、尾花沢市の行政の中心である尾花沢市役所や、由緒ある御所神社があります。さらに、最上町に入ると、冬期にはスキー場として賑わうやまがた赤倉温泉スキー場や、湯治場としても知られる赤倉温泉などが近くにあり、この道路がこれらの地点へのアクセスを支えています。

このように、山形県道28号尾花沢最上線は、地域の交通インフラとして重要な役割を担うとともに、沿線の歴史や自然、温泉などの地域資源を結ぶ、多角的な機能を持つ路線です。

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