山手八番館

山手八番館：西洋と東洋の美術が融合する異人館

神戸市北野町に佇む山手八番館は、かつてサンセン邸として使用されていた歴史的建造物です。3つのチューダー様式塔屋が連なる独特の外観は、周辺の異人館の中でもひときわ目を引きます。館内は、西洋と東洋の美術品が贅沢に展示されており、まるで美術館のような空間が広がっています。

圧倒的な美術コレクション

館内には、世界的に有名な彫刻家たちの作品が数多く展示されています。ロダンの「ナルキッソス」やブールデルの「自刻像」といった名作は、その圧倒的な存在感で来館者を魅了します。さらに、ルノアールの「裸婦」、デューラーの版画「聖母子」、ホガースの版画「娼婦の遍歴」6枚組など、絵画や版画も充実しています。

西洋美術だけでなく、東洋美術も充実している点が山手八番館の特徴です。ガンダーラ時代の「名仏」やタイ13～14世紀頃の「仏頭」など、歴史的価値の高い仏像は必見です。16～17世紀のドイツ製ステンドグラスや、独特の雰囲気を醸し出す「サタンのイス」2脚、東アフリカ・マコンデ族の原始美術である木彫など、多様な美術品が来館者の目を楽しませます。

館内空間と建築様式

山手八番館は、大正時代にサンセン氏によって建てられた私邸です。3つの塔屋が連結する個性的なデザインは、チューダー様式の建築美を存分に感じさせるものです。各部屋のレイアウトや内装も当時の趣を残しており、美術品だけでなく、歴史的建造物としての価値も高く評価されています。館内を巡ることで、当時の上流階級の生活様式を垣間見ることができるでしょう。

アクセスと周辺環境

山手八番館へのアクセスは良好です。山陽新幹線の新神戸駅から徒歩15分、JR・阪急・阪神・地下鉄各線三宮駅から徒歩20分と、公共交通機関を利用して容易に訪れることができます。

周辺には、北野町山本通をはじめ、多くの異人館が点在しています。隣接するうろこの家・うろこ美術館、イタリア館・プラトン装飾美術館、旧ドレウェル邸（ラインの館）、北野外国人倶楽部（旧ブリューガー邸）、展望塔の家、旧サッスーン邸など、歴史的建造物を巡る観光コースを組み立てることも可能です。神戸観光の際には、ぜひ山手八番館を訪れて、西洋と東洋の美術が織りなす豊かな世界を堪能してください。

利用情報

開館時間：9時～18時（冬期は～17時）
休館日：年中無休
* 所在地：兵庫県神戸市中央区北野町2-20-1

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