山本佐久

山本佐久について

経歴の概要

山本佐久（やまもとさく）は、文化6年（1809年）に生まれ、明治29年（1896年）に87歳で亡くなりました。彼女は会津藩出身の女性であり、幕末から明治時代にかけての tumultuousな時代に生きた人物です。佐久は、砲術指南役だった父、山本左兵衛の長女として育ちました。父の家系には男子がいなかったため、若い頃に婿養子を迎え入れることになります。この婿養子となったのは会津藩士で、目付の家柄に属する永岡家の四男、繁之助（後の権八）でした。

彼女と権八の間には6人の子どもが誕生しましたが、次男と次女は早くに亡くなり、育ったのは長男の覚馬、長女のうら、三女の八重、三男の三郎の4人でした。彼女の子供たちはのちにそれぞれが重要な役割を果たします。

戊辰戦争とその後の生活

戊辰戦争がはじまると、佐久の家族にも悲劇が訪れました。三男の三郎は鳥羽・伏見の戦いで亡くなり、長男の覚馬は消息不明となります。後に覚馬の安否が確認され、家族は会津戦争時に籠城戦を共に戦った八重とともに一丸となって苦境を耐えました。

戦争の終息後、佐久は覚馬を頼りに京都へ移住します。そこでは、覚馬の甥（彼女の孫）であるみねと共に生活しながら、新島襄（八重の夫）が設立した同志社女学校を支える役割を果たしました。具体的には、彼女は5年間にわたり寮の舎監を勤め、襄と八重をサポートしました。

明治9年（1876年）には、孫のみねと共に新島襄から洗礼を受け、キリスト教に対する贈り物が彼女の人生の一部となりました。

人物像

山本佐久は気丈で聡明な女性として知られ、長男の覚馬は後に「自分は母の聡明さには及ばない」と述べています。彼女は教育にも非常に熱心で、子どもたちには「自分を磨き、立派な行いを心がければ、必ず社会に認められる日が来る」といった教えを常に伝えていました。さらに、新たな知識や技術を積極的に取り入れることを大切にし、当時流行していた疱瘡についての予防法を知ると、自ら進んで種痘を受け、子供たちにもそれを施しました。

また、彼女は覚馬に対して、「自ら仕掛けてはならないが、もし相手が挑んできたら、最後まで対抗しなさい」という教えを与えました。この教訓は、彼女の強さと知恵が反映されたものと言えます。

登場作品

山本佐久は2013年に放送されたNHK大河ドラマ『八重の桜』で取り上げられ、風吹ジュンがその役を演じました。彼女の人物像は、多くの人々に感銘を与え、さまざまなメディアで紹介されています。

参考文献

• - 好川之範『幕末のジャンヌ・ダルク 新島八重』新人物往来社、2012年
• - 『日本キリスト教歴史大事典』教文館、1988年

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