山本修一

山本 修一（やまもと しゅういち）氏は、1957年（昭和32年）10月5日に東京都で生まれた、日本の著名な医師であり医学者です。

経歴

東京都で育った山本氏は、開成中学校・高等学校を卒業後、千葉大学医学部へ進学。1983年（昭和58年）3月に同学部を卒業すると、同年5月には千葉大学医学部附属病院にて研修医としてのキャリアをスタートさせました。その後、医学の道をさらに深めるため大学院へ進み、1989年（平成元年）3月に千葉大学大学院医学研究科博士課程を修了。

大学院修了後の1989年4月、鹿島労災病院眼科の副部長に就任。その後、活躍の場を広げ、富山医科薬科大学の講師を務めた後、眼科学の最先端に触れるため、コロンビア大学ハークネス眼研究所にて研究員として研鑽を積みました。帰国後は、東邦大学に移り、助教授、そして教授へと昇進し、教育・研究活動に従事しました。

2003年（平成15年）には、母校である千葉大学へ戻り、安達惠美子教授の後任として千葉大学の教授に就任しました。千葉大学の眼科学教室においては、これまでの豊富な臨床経験に基づき、教育・研究方針を臨床および手術を重視する方向へ大きく転換しました。これは、患者へのより直接的な貢献を目指すとともに、若手医師の実践的な育成に重点を置くものでした。その成果として、年間手術件数は以前から大きく増加し、1300件に達するなど、多くの患者が高度な手術を受ける機会を得ることとなりました。

診療体制の整備にも尽力し、特に網膜硝子体疾患については、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性、網膜静脈閉塞、網膜変性など、専門性を高めた外来診療体制を構築しました。これにより、特定の疾患に対してより高度で専門的な診断・治療が可能となりました。さらに、緑内障、ぶどう膜炎、角膜疾患、斜視弱視といった他の主要な眼科疾患についても、それぞれ専門外来を開設し、高度な医療提供体制を確立しました。

大学病院の運営にも深く関わり、2007年（平成19年）4月からは千葉大学医学部附属病院の副病院長を兼任しました。約7年間にわたり、病院全体の運営に関わる重要な役割を担い、組織の発展に貢献しました。そして、2014年（平成26年）4月1日には、同病院の病院長に昇格。同年には千葉大学の副学長も兼任するなど、大学全体の運営においても中心的な役割を担いました。病院長職は2020年（令和2年）まで務め上げ、その間、国立大学附属病院長会議の会長や、日本病院団体協議会代表者会議の議長といった、医療界全体の要職も歴任し、日本の医療政策や病院運営の課題解決に貢献しました。

大学を離れた後も、医療分野での活躍は続きます。2021年（令和3年）4月には、地域医療機能推進機構（JCHO）の理事に就任し、地域医療の充実に向けた活動を開始。翌2022年（令和4年）4月1日には、尾身茂氏の後任として、同機構の理事長に就任しました。そして2024年（令和6年）4月1日、再び理事長に再任され、引き続き日本の地域医療を支える重要な役割を担っています。山本修一氏は、眼科学の臨床・教育・研究に加え、大学病院の運営、さらには地域医療推進機構での活動を通じて、日本の医療の発展に多方面から貢献し続けています。

もう一度検索