山本文彦

山本文彦のプロフィール

山本文彦（やまもと ふみひこ、1937年2月16日生まれ）は、日本を代表する洋画家であり、筑波大学の名誉教授でもあります。彼は日本藝術院の会員であり、また美術団体の二紀会において常任理事の地位を担っています。茨城県牛久市に在住し、彼の作品は全国的に評価されています。

経歴

山本氏は東京にて生まれましたが、第二次世界大戦中の疎開により約十年間を長野県佐久市で過ごしました。高校を卒業後、1961年に東京教育大学（現：筑波大学）の教育学専攻科芸術専攻を修了しました。卒業後は、千葉県立長生高等学校の教諭として教壇に立ち、その後、1970年には山口大学の助教授に就任しました。

1985年に筑波大学芸術学系の教授に就任し、1996年にはNHK教育テレビの「趣味百科」において「油絵を描く」の講師を務めることとなります。2000年には定年退官し、筑波大学名誉教授の称号を贈られました。2010年には日本藝術院の会員として認められ、ますますその名声は高まりました。

主な受賞歴

彼のキャリアにおける受賞歴は非常に豊富です。1958年に二紀展に初めて入選し、その後1970年第5回昭和会展で林武賞を受賞、さらに1971年には第14回安井賞展で安井賞を受賞するなど、数多くの名誉を獲得しました。1975年には二紀展宮本賞、1976年には兵庫県立美術館金山平三賞、第30回記念二紀展で文部大臣賞を受賞するなど、彼の作品が高く評価されました。

1981年には第35回記念二紀展で内閣総理大臣賞を獲得し、1992年には第10回宮本三郎記念賞、2010年には『樹想』によって日本芸術院賞・恩賜賞を受賞しました。さらに2011年には茨城県から特別功績者表彰を受けるなど、多岐にわたる賞を受賞しています。

主な個展歴

山本氏は数回にわたり個展を開催しており、特に1990年の日本橋三越本店での油絵展が広く知られています。1997年の日動画廊での個展や、2007年8月から9月の日本橋三越本店での展覧会も評価されています。また、2010年には日本藝術院会員就任を記念した自選展が筑波大学アートスペースで行われ、2014年には佐久市立近代美術館での特別企画展も注目を集めました。

著作

山本文彦氏は、自身の芸術観を伝えるために書籍も多数出版しています。1976年の『こどもの日々 山本文彦石版画集』や1977年の『山本文彦の静物デッサン』など、芸術教育に寄与する資料が多く存在します。また、NHK趣味入門シリーズとして1996年に『油絵を描く』を、1998年には『油絵』も出版しており、彼の技術や経験を学びたい多くの人々にとって貴重なリソースとなっています。

日本の現代美術に多大な影響を与えている山本文彦氏の作品と業績は、今後も多くの人に感動を与え続けることでしょう。彼の芸術は、見る者に深い印象を与え、新たな視点を提供するものです。

もう一度検索