日動画廊

日動画廊：日本の洋画界を牽引する老舗ギャラリー

1928年創業の日動画廊は、国内で最も歴史のある洋画商として知られています。東京・銀座に本店を構え、名古屋、福岡、軽井沢（GWと夏季のみ）、パリ、そして東京・八丁堀にnichido contemporary artといった複数の拠点を展開し、国内外で幅広く活動しています。2015年には台北にも支店を開設、グローバルなネットワークを築いています。

多彩なコレクションと著名な作家たち

日動画廊は油彩、彫刻、版画など、多岐にわたる作品を取り扱っています。その作家陣は、国内外の巨匠から現代の活躍する作家まで、数百名にのぼります。長年にわたる活動を通して培われた、質の高いコレクションが日動画廊の大きな魅力となっています。

歴史を彩る展覧会と画商としての歩み

日動画廊の創業者、長谷川仁氏は1928年、洋画家松村建三郎氏の助言をきっかけに洋画商としての道を歩み始めました。当初は「東京画廊」としてスタートしましたが、翌年には現在の「日動画廊」へと改名。日本動産火災保険（現・東京海上日動火災保険）のビルに間借りして営業を開始したことが、その名の由来となっています。

創業以来、日動画廊は数々の画家の個展を開催し、日本の美術史に大きな足跡を残してきました。戦前には、藤田嗣治、海老原喜之助、猪熊弦一郎、佐伯祐三、松本竣介といった巨匠たちの作品を数多く紹介。戦後も鴨居玲、奥谷博といった現代美術の作家たちの個展を開催するなど、時代を彩る美術界の動向を反映した活動が続けられています。

美術界への貢献と国際的な評価

日動画廊は、日本の美術界への貢献も著しいです。1965年には、長谷川仁氏の私財を投じて公益財団法人日動美術財団・笠間日動美術館を設立。1966年には若手作家の育成を目的とした昭和会展を創設するなど、後進の育成にも力を入れています。2001年には現代美術専門のギャラリー「nichido contemporary art」を設立し、現代美術への積極的な取り組みも開始しました。

長谷川家の人々は、日仏文化交流にも大きく貢献しています。長谷川仁氏と2代目社長の長谷川徳七氏にはフランス政府から芸術文化勲章コマンドール、3代目の長谷川智恵子氏にはレジオン・ドヌール勲章オフィシェが贈られるなど、国際的にも高く評価されています。

これからも続く、日本の美術を彩る物語

日動画廊は、創業以来90年以上にわたり、日本の洋画界を牽引する存在として、美術の発展に貢献してきました。これからも、国内外の優れた作品を紹介し、新たな才能を発掘することで、日本の美術文化の発展に貢献していくことでしょう。その歴史と活動は、日本の美術史に刻まれた、輝かしい軌跡と言えるでしょう。

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