山本翔 (ロック歌手)

山本翔（やまもと しょう、1950年3月8日 - 1995年6月18日）は、日本のロックシーンで独自の存在感を放った歌手です。本名は山本俊三（やまもと しゅんぞう）と言い、その音楽活動は1970年代から1980年代初頭にかけて展開されました。

生い立ちと音楽活動の開始

1950年、京都府京都市に生まれた山本は、15歳で高校進学のために上京。在学中からアマチュアバンド活動を始め、その後、GSバンド「ズー・ニー・ヴー」に所属し、シングルをリリースしますが、バンドはすぐに解散してしまいます。高校を中退後、1972年5月には自らバンド「パフォーマンス」を結成。キャロルの前座などを務めながら、ミッキー・カーチスプロデュースでシングルをリリースするも、ヒットには至りませんでした。1975年には「パフォーマンス」も解散という結果に終わります。

ソロデビューと音楽性の変化

1978年、山本はEPIC・ソニーから新人アーティスト第1号としてソロデビューを果たします。1stアルバム『ROMANTIC VIOLENCE』では、桑名正博や宇崎竜童といった著名なミュージシャンが楽曲提供し、彼の音楽キャリアに新たな方向性を示しました。翌1979年の2ndアルバム『russian roulette』では、一風堂をバックバンドに迎え、より洗練されたサウンドを追求。初期のイメージである「ストリートのワイルド・ガイ」を強調した作品となりました。このアルバムからシングルカットされた「デビル・ウーマン」は、後にTUBEによってカバーされ、新たなファン層を獲得します。1979年末には「第7回浅草ニューイヤー・ロック・フェスティバル」にも出演し、その存在感をアピールしました。

しかし、1980年にリリースされた3rdアルバム『melting pot』では、それまでのイメージを一新し、久保田麻琴率いる「サンセットギャング」のバックアップを得て、より多様な音楽性を取り入れた作品となりました。同年末の「第8回浅草ニューイヤー・ロック・フェスティバル」にも出演。また、この年には佐野元春のアルバム『BACK TO THE STREET』でコーラスを担当するなど、他のアーティストとのコラボレーションも積極的に行いました。

晩年と早すぎる死

レコード会社との商業的な方向性の違いから、1981年以降は活動を縮小し、ライブハウスを中心に活動を続けます。1995年6月18日、病のため45歳の若さで亡くなりました。その10日前には、東京・町田でライブを行っていたという記録が残っています。

山本翔の音楽は、その短い生涯の中で、ロック、ニューウェイブ、ソウルなど多様なジャンルを横断し、日本の音楽シーンに独自の足跡を残しました。

ディスコグラフィ

ズー・ニー・ヴー名義の作品は、ズー・ニー・ヴー#ディスコグラフィを参照してください。

パフォーマンス名義

シングル
アルバム

メディア出演

テレビ

サウンド・イン"S"（TBS）
夜のヒットスタジオ（フジテレビ、1979年1月29日出演）

ラジオ

鈴木ヒロミツ大放送（TBSラジオ）
サウンドストリート（NHK-FM）
電撃わいどウルトラ放送局（ラジオ関東）

関連項目

夜のヒットスタジオ出演歌手一覧
宇崎竜童
内田裕也
一風堂（土屋昌巳）)

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