山本雅史 (モータースポーツ)

山本雅史（やまもと まさし）のプロフィール

概要

山本雅史は1964年に奈良県で生まれ、日本のモータースポーツ界において重要な役割を果たしてきた専門家です。彼はカートドライバーとしての経歴を持ち、ホンダにおいて様々な管理職を歴任しました。

本田技研工業時代

山本は1982年、工業高校の機械科を卒業後に本田技研工業へ入社しました。彼は試作ブロックやデザイン開発に関与し、特に和光研究所での活動が印象的です。特筆すべきは、1980年代から1990年代初頭にかけてのレーシングカートのドライバーとしての成果で、全日本カート選手権ではトップランカーとして知られました。

さらに、彼はオーストラリアの「ワールド・ソーラー・チャレンジ」において、カート経験を活かしメインドライバーとして優勝しました。これらの経験を通じて、山本はモータースポーツへの情熱を育んでいきました。

その後、彼は管理職業務へと異動し、2011年には栃木研究所に移る際に四輪R&Dセンターの技術広報室長を務めました。ここでの活動により、米国での「ボンネビル・スピードウィーク」でのプロジェクトを主導し、ホンダCBR600RRでの世界記録樹立に貢献しました。

F1への関与

2016年、彼はホンダのモータースポーツ部長に就任し、F1やMotoGPなどホンダが関与する様々なモータースポーツ関連業務を統括しました。2019年にはF1のマネージングディレクターに就任し、社長直轄の形でF1活動に専念。彼はレッドブル系F1チームとの交渉を担い、2020年にはアルファタウリが12年ぶりに勝利を収め、2021年にはレッドブルがドライバーズタイトルを獲得するのを支えました。

コンサルティング会社の設立

2022年1月末、山本は40年の在籍を経て本田技研を退職し、すぐに「MASAコンサルティング・コミュニケーションズ」を設立しました。この新たな事業では、レッドブル・レーシングの子会社「レッドブル・パワートレインズ」へのコンサルティングを行い、国内レースの支援や講演活動も展開しています。この年の2月には、スーパーフォーミュラチームの監督にも就任しましたが、2023年シーズンには非参戦に伴いその業務を終了しました。

人物・趣味

山本は本田技研に入社する際、エンジン設計を目指していましたが、実際には試作ブロックの部署での経験を通じて意欲を高めました。2021年にはF1でレッドブル・レーシングがアメリカGPを制し、表彰台に立った経験も持ちます。また、彼はスポンサーロゴを「HONDA」から「ACURA」に変更するなどの手腕も発揮しています。

好きなドライバーには本山哲やジェンソン・バトン、フェルナンド・アロンソが挙げられ、特に本山とは全日本カート時代のチームメイトという関係です。彼の愛車遍歴は多様で、トヨタ・ハイエースから自社製シビックやプレリュード、インテグラ、オデッセイ、エリシオン、N-BOX SLASHにわたります。彼の人物像はモータースポーツへの情熱と豊富な経験によって形成されています。

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