山村久

山村久（やまむら ひさし）は、1899年4月25日に福井県で生まれた日本の政治家です。1933年に金沢医学専門学校（現在の金沢大学医薬保健学域）を卒業後、医師としての道を歩み始めました。1951年には荏原医師会長に就任し、地域医療に貢献しました。

同年、山村は政治の世界にも足を踏み入れ、品川区議会議員に初当選しました。1期4年の任期中、1952年6月11日から1953年10月4日には第4代品川区議会議長を務めました。その手腕が評価され、1955年には東京都議会議員選挙に品川区選挙区から立候補し、見事初当選を果たしました。

都議会議員としては、港湾委員会委員長（1956年）を務めるなど、都政の重要課題に積極的に取り組みました。しかし、1958年5月1日に衆議院議員選挙に立候補するため都議会議員を辞職。第28回衆議院議員選挙に旧東京2区から無所属で出馬しましたが、惜しくも落選しました。

その後、山村は1963年の都議会議員選挙で再び都議会議員として返り咲き、政治活動を再開しました。建設労働委員会委員長（1966年 - 1967年）、都議会自民党幹事長（1971年 - 1972年）、議会運営委員会委員長（1971年 - 1972年）など、要職を歴任し、都政の発展に貢献しました。

1975年12月には、第25代東京都議会議長に就任し、都議会運営の最高責任者としてその手腕を発揮しました。1976年からは全国都道府県議会議長会会長も兼務し、地方自治の発展にも尽力しました。1977年7月に議長を退任するまで、その重責を果たしました。

山村は、1985年の任期満了をもって都議会議員を退任しましたが、その政治への情熱は衰えることなく、多くの人々に影響を与えました。その功績は、1968年に藍綬褒章、1974年に勲三等瑞宝章、1985年に勲二等瑞宝章を受章したことからも明らかです。さらに、没後には従四位が追贈されました。

山村久は、1988年12月28日にその生涯を閉じましたが、その名は、地方自治の発展に貢献した政治家として、長く記憶されることでしょう。養子に麻酔学者の山村秀夫がいます。

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