山田吉彦

山田吉彦氏の経歴と海洋問題への貢献

山田吉彦氏は、1962年9月7日生まれの日本の海洋問題研究家であり、経済学博士の学位を持つ東海大学海洋学部教授です。東海大学静岡キャンパス長（学長補佐）と東海大学沖縄地域研究センター所長も兼務しています。

学生時代とキャリアのスタート

千葉県出身の山田氏は、千葉県立佐倉高等学校、学習院大学経済学部を卒業。佐倉高校時代には、小出義雄氏の指導を受け、全国高校駅伝にも出場するなど、陸上選手として活躍しました。1986年に大学卒業後、東洋信託銀行に入行しましたが、1991年に日本船舶振興会（現：日本財団）へ移籍し、海洋船舶部長や海洋グループ長などを歴任しました。

学術研究への転身と学位取得

日本船舶振興会での勤務の傍ら、2003年に多摩大学大学院経営情報学研究科修士課程を修了。さらに、2008年には埼玉大学大学院経済科学研究科博士課程を修了し、経済学博士の学位を取得しました。この間、実務経験と学術研究の両面から、海洋問題に対する専門知識と関心を深めていきました。

海洋問題研究者としての活動

2003年、日本財団が船の科学館で行った北朝鮮工作船の一般公開では、企画・運営責任者を務めました。2008年には東海大学海洋学部准教授に就任し、翌年には教授に昇進。2010年からは海洋文明学科主任教授として教鞭を執っています。

社会的活動と受賞歴

公益財団法人国家基本問題研究所理事も務め、2011年には国土交通省海洋政策懇談会委員に就任するなど、政策提言にも積極的に関わっています。1999年には、ペンネーム大橋郁として執筆した『海賊、マラッカの風の中で』で海洋文学大賞佳作に入選。2014年には、海洋問題研究の功績により第15回正論新風賞を受賞しました。

著書とメディア出演

山田氏は多数の著書を執筆しており、『天気で読む日本地図』、『海のテロリズム 工作船・海賊・密航船レポート』、『日本の国境』、『海賊の掟』、『海の政治経済学』、『日本は世界4位の海洋大国』、『海洋資源大国　日本は「海」から再生できる』など、海洋問題に関する幅広いテーマを扱っています。また、『ONE PIECE|ONE_PIECE勝利学』といったユニークな視点からの著書も出版しています。

テレビ番組にも多数出演しており、「ワイド!スクランブル」、「報道ステーション」、「情報プレゼンター とくダネ!」、「クローズアップ現代」など、様々なメディアを通じて海洋問題に関する情報を発信しています。ラジオ番組にも出演し、自身の見解を述べています。

公職と地域活動

国土交通省海洋政策懇談会委員、東京都専門委員（尖閣諸島担当）を歴任。竹富町や石垣市では海洋基本計画策定委員会の委員長を務めました。また、今治市造船振興計画策定委員長も務めています。さらに、八重山自然大使として、石垣市、竹富町、与那国町の自然環境保護にも貢献しています。

まとめ

山田吉彦氏は、陸上選手としての経験、銀行員、研究者、そして教育者としての様々な顔を持ち、海洋問題の専門家として、その知見と提言は社会に大きな影響を与えています。著書やメディアを通じて、日本の海洋政策に貢献している人物です。

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