山田和英

山田 和英（やまだ かずひで）

山田和英は1958年12月5日、府富田林市に誕生した元プロ野球選手で、主に投手として活躍しました。イタリア系アメリカ人の父と日本人の母を持つ彼は、独自のスタイルとマスクで阪神タイガースの人気選手として知られています。

経歴の始まり

大阪・柏原高校（現在の東大阪大学柏原高等学校）では、3年生から本格的に投手としての道を歩み始めました。彼はエースとしてしっかりと実力を示し、1975年の秋季近畿大会大阪府予選では準々決勝進出を果たしましたが、名門の大鉄高校に敗れ、ベスト8での終了となりました。しかし、彼の身体能力と運動神経は特筆に値し、勢いのあるストレートと縦に割れるカーブを駆使した投球が評価され、関西全体のスカウトが彼に注目しました。

1976年、山田は阪神タイガースから6位指名を受けましたが、恩師や両親の反対もあり、大学進学の道を選びました。彼は大阪商業大学でエースとして活躍し、在籍中には旧関西六大学野球リーグで2度の優勝を果たし、1977年の明治神宮野球大会や1979年の全日本大学野球選手権大会に出場しました。

プロ入りと苦悩

1980年のドラフトで再び阪神タイガースから4位指名を受け、4年越しのプロ入りを果たします。入団直後から即戦力として期待され、アメリカのキャンプに参加しましたが、実際のプロ生活は肩や肘の故障に悩まされる厳しいものでした。1983年にはセントラルリーグ開幕から一軍に昇格しましたが、本来の力を発揮することができず、初登板では中日に4失点を喫しました。その後、故障が続き、同年中に現役を引退します。

引退後の活躍

引退後、山田は実業家として新たな道を歩みながら、野球の普及活動にも力を入れました。公益法人全国野球振興会の日本プロ野球OBクラブ会員として、全国的な少年少女野球教室の講師を務め、その指導法は高く評価されています。また、中国のプロ野球チームから監督のオファーを受けるなど、国際的な注目も集めました。

現在、山田は日本野球共栄振興協会の会長として指導に立ち、「HANABUSA（英）野球塾」を設立しました。さらに、中学生を対象とした硬式野球球団「大阪レンジャーズヤング」の会長兼監督を務め、多くの教え子たちが高校や大学の野球で活躍しています。自らの故障体験を踏まえ、彼は礼仪礼節や野球の魅力、基本的な動作や技術向上を重視した指導を行い、特に『一期一会』の精神を大切にしています。彼の指導によって、多くの若者が野球に情熱を持ち続け、そのスキルを向上させています。

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