山田平左衛門

山田平左衛門の生涯と功績

山田平左衛門（やまだ へいざえもん、1845年6月22日 - 1906年1月6日）は、土佐藩の上士であり、自由民権運動の指導者である。立志社の第2代社長として、また高知教会の長老として広く知られていた。家紋は「菊水」であり、これは大楠公と同じものである。

生い立ち

彼は弘化2年5月18日、いわゆる土佐藩の馬廻役に従事する山田清粛（八蔵）の子供として、高知城下帯屋町に生まれた。幼名は山田喜久馬であり、名は清廉とされていた。彼の姓は後ほど土居を名乗ることとなる。家族には、父親の一族は尾張国山田郡を拠点とし、歴史的には織田氏に仕官するも、後に浪人生活を経て関白秀次に仕官したという背景があった。

戊辰戦争での活躍

平左衛門は戊辰戦争において、乾退助や相楽総三らと共に討幕を提唱し、慶応4年の伏見の戦いでは、土佐藩の迅衝隊に参加。山内容堂の制止を振り切って参戦し、徴募した小隊で優れた戦果を残した。彼の武勲は、急進的なな意見を持つ志士たちの動向に大きな影響を与えた。

明治維新以降の活動

明治維新後、彼は明治4年6月に慶應義塾に入学。同年に教導団に参加し、明治6年に帰藩。しかし、その後高知で立志社の設立に関わり、自由民権運動を推進するも、1877年の西南戦争で挙兵の嫌疑を受けて一年間の禁獄生活を送る。出獄後、立志社の第2代社長に就任し、民権運動の先頭に立った。

プロテスタントとしての影響

彼は明治18年に高知市中島町でミロル宣教師から洗礼を受け、プロテスタントの信者となった。明治20年には高知教会の長老に選ばれ、次いで板垣退助の長男が設立した私立学校、泰平学校の校長に就任。教育に関しては英語や法律など幅広い分野にわたり情熱を注いだ。初年度の生徒数は203名という盛況だった。

政治活動と晩年

彼は明治31年の第五回総選挙で当選し、土陽新聞の社長に推されるなど、政治界でも影響力を持った。しかし、1906年に召天、享年62歳という生涯であった。彼の人物像は重厚果敢であり、古武士の風格を持っていたとされ、人望も厚かった。

葬られたのは筆山で、墓には「土居平左衛門之墓」と刻まれている。彼の人生は志を持って教育や政治に取り組んだものであり、今日でもその功績は評価され続けている。

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