山田晟

山田 晟（やまだ あきら）

山田晟（1908年2月23日 - 2003年10月12日）は、日本におけるドイツ法の権威であり、法学者として多大な貢献を果たした人物です。彼は東京大学の名誉教授であり、成蹊大学の名誉教授も務め、愛知学院大学で客員教授としても活躍しました。出身は岩手県一関市で、家族には法学界での影響を与えた義弟、三潴信吾と三潴信邦がいます。

経歴と人物像

山田は、1931年に東京帝国大学法学部法律学科を卒業し、その後大学院に在籍しました。1933年に助手としてキャリアをスタートさせ、1935年には助教授に昇進。その後、1945年には東京大学の教授としてドイツ法講座を開設し、1968年に定年退官するまでその職にありました。その後、成蹊大学法学部に教授として迎えられ、1978年には同大学を退職しました。

彼の法学に対する情熱は、ただの学識に留まらず、比較法学会や日独法学会の理事長としても活動し、さらに法制審議会や最高裁判所図書館委員会など、数々の重要な役割を果たしました。特に法制審議会民法部会の委員として、民法の改正や新たな法制政策に関与し、学問の枠を超えて実務にも寄与しています。

著作と才能

山田晟は多岐にわたる著作を残しており、多くはドイツ法に関連し、研究者や実務家にとって貴重な資料となっています。代表作には『わかりやすい法学入門』や『東西両ドイツの分裂と再統一』、『ドイツ法概論』シリーズなどがあります。これらの著作は、彼の深い学問的理解と、法学をわかりやすく伝えようとする熱意の表れです。特に『ドイツ法律用語辞典』は、ドイツ法の用語解説の基礎資料として広く利用されています。

山田は法学の枠を広げ、特に教育面で後継者の育成に努めました。多くの優れた学生を指導し、彼らはそれぞれが法学界で活躍しています。中でも、鈴木禄彌や五十嵐清、村上淳一（後の東京大学名誉教授）などが彼の門下生として名を連ねています。

最晩年とその後

晩年の山田は、腸閉塞を患い、2003年10月12日に逝去しました。その死に際して、多くの人々が彼の功績を称え、彼が日本におけるドイツ法研究の礎であったことを再確認しました。彼の知識と情熱は、後世に渡って語り継がれることとなるでしょう。山田晟は、学問の発展に貢献した傑出した法学者として、今も未来の世代に影響を与え続けています。

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