山田村 (富山県婦負郡)

山田村の概要

山田村（やまだむら）は、富山県の中央部に位置する婦負郡にかつて存在した村です。2005年4月1日に富山市、大山町、大沢野町、婦中町、八尾町、細入村と合併し、新たに富山市が誕生しました。1990年代後半から2000年代初頭にかけて、村内のパーソナルコンピュータやインターネットの普及率が全国一を誇り、これにちなんで「電脳村」とも呼ばれました。

地理的特徴

山田村は、主に山田川の両岸に広がる丘陵地帯に多くの集落と農地が形成されていました。その一方、和田川や赤江川沿いにも集落が点在しています。村内の丘陵地帯には、棚田が広がり、美しい田園風景が楽しめます。また、村全体の面積の約73%は森林が占めており、アカガシやブナなど多様な自然林が見られます。

牛岳は、村内に位置する霊峰であり、古くから自然信仰の対象となっていました。村の各地には牛嶽社が立ち並んでおり、地域の精神文化の重要な要素となっています。ただし、村の南部にある高清水、数納、深道、若狭などの集落は過疎化が進んでおり、これを受けて地域振興策として牛岳温泉スキー場などの観光整備が進められています。山田温泉は、約1300年前に開湯されたとされ、長い歴史を持つ温泉地で、昔から多くの湯治客を惹きつけてきました。

歴史の変遷

山田村は1889年4月1日に婦負郡内で発足しました。その後、1970年には過疎地域に指定され、1971年には村営の牛岳温泉スキー場がオープンしました。1995年には富山県内の自治体で初めてのインターネットに基づくホームページを立ち上げ、1996年には村内の希望する全世帯にパーソナルコンピュータを無料で貸与し、ITの普及に尽力しました。

2005年4月1日に行われた合併に伴い、山田村は富山市となり、その歴史に幕を下ろしました。

教育機関

かつて山田村には、山田村立山田中学校と山田村立山田小学校が存在しており、現在は富山市立の教育機関として運営されています。

交通アクセス

交通手段としては、路線バスや村営のコミュニティバスが運行されていました。主なバス路線には、富山地方鉄道の21系統や冬季運行のスキー場線が含まれています。また、主要な県道も通っており、富山県道25号砺波細入線や35号立山山田線などがアクセスに利用されています。

観光名所と地域振興

山田村には数多くの観光スポットがあります。山田温泉や牛岳温泉スキー場は、地域住民はもちろん観光客にも親しまれています。冬の牛岳スノーフェスタや夏の牛岳いもまつりなど、年間を通じて様々なイベントが開催されています。特産品としては柿酢や馬鈴薯、大根などが知られ、地域の魅力を発信しています。

まとめ

山田村は、歴史多く、美しい自然環境と豊かな文化に恵まれた地域でした。合併により富山市の一部となりましたが、かつての「電脳村」の名残や、地域の特性は今なお生き続けています。

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