大沢野町

大沢野町（おおさわのまち）

大沢野町は、かつて富山県上新川郡に位置していた町です。2005年4月1日、平成の大合併により、富山市、大山町、婦中町、八尾町、山田村、細入村との合併を経て、新たに富山市の一部となりました。

町名の由来

町名の由来は、かつてこの地域が「沢野」と呼ばれていたことに遡ります。より具体的には、大久保野を含めた地域を指して「沢野」と称し、大久保を分ける際に「塩野大浜」とも呼ばれていました。合併に際し、既存の大きな村の名前をそのまま使うと、小さな村が吸収されたように感じられるという住民感情への配慮から、新たな名称として「大沢野町」が採用されました。

地理

大沢野町は南北に細長い地形をしており、その長さは約21kmにも及びます。神通川とその河岸段丘によって、周辺地域とは隔てられた地形が特徴です。町の中心部は、かつて飛騨街道の街村として栄えた大久保地区で、現在の国道41号線に沿って集落が細長く広がっています。町の北部は平野が広がり、交通の便も良いことから、富山市街へのベッドタウンとして宅地化が進みました。

山:
猿倉山
御前山
小佐波御前山

河川:
神通川
熊野川
高原川

隣接自治体:
富山市
大山町
八尾町
細入村
岐阜県飛騨市

婦中町とは直接町境を接していませんが、地理的には近い位置にありました。

歴史

1889年（明治22年）4月1日：町村制施行により、上新川郡大沢野村が発足。初代村長は山本直正氏で、村役場は西大沢の山本氏宅に設置されました。当時の人口は1,547人、戸数は329戸でした。
1939年（昭和14年）4月1日：町制を施行し、上新川郡大沢野町となりました。
1947年（昭和22年）11月1日：昭和天皇が戦後巡幸の際、敷島紡績工場を視察されました。
1953年（昭和28年）12月1日：婦負郡黒瀬谷村の一部を編入しました。
1954年（昭和29年）4月1日：上新川郡大沢野町、下タ村、船峅村が合併し、新たに上新川郡大沢野町が発足しました。
1954年（昭和29年）12月10日：上新川郡大久保町を編入しました。
1973年（昭和48年）11月3日：大沢野町役場庁舎が落成しました。
2005年（平成17年）4月1日：富山市、上新川郡大山町、大沢野町、婦負郡婦中町、八尾町、細入村、山田村が合併し、富山市が発足しました。

経済

産業

シキボウ富山工場

姉妹都市・提携都市

ウェリントン市（オーストラリア ニューサウスウェールズ州）：1992年8月24日姉妹都市提携

教育

小学校

大沢野町立大沢野小学校
大沢野町立大久保小学校
大沢野町立小羽小学校
大沢野町立船峅小学校

中学校

大沢野町立大沢野中学校

高校

富山県立大沢野工業高等学校

専修学校

大沢野家政専修学校

交通

鉄道

JR高山本線：笹津駅

かつては富山地方鉄道笹津線と神岡軌道も町内を走っていましたが、現在は廃止されています。

道路

町内には高速道路のインターチェンジはありません。最寄りのインターチェンジは、富山市にある北陸自動車道の富山インターチェンジです。

一般国道:
国道41号

主要地方道:
富山県道25号砺波細入線
富山県道35号立山山田線
富山県道65号富山大沢野線
富山県道67号宇奈月大沢野線
富山県道69号富山笹津線

一般県道:
富山県道183号大沢野大山線
富山県道188号東猪谷富山線
富山県道191号下大久保上熊野線
富山県道193号坂本長附線
富山県道196号笹津停車場線
富山県道197号樫尾長川原線
富山県道318号笹津安養寺線
富山県道340号二松上大久保線
富山県道341号八尾大沢野線

娯楽

笹津劇場 - 映画館（～1960年代）
八木山劇場 - 映画館（～1960年代）

名所・旧跡・観光スポット

神通峡
春日温泉
猿倉山森林公園
猿倉山スキー場
寺家公園
直坂遺跡

祭事・催事

高砂山願念坊祭り（4月第2日曜日）
東猪谷素盞嗚社祭（20年に一度だけの祭礼）

出身有名人

木地智美 - アナウンサー
利根川進 - 生物学者、ノーベル賞受賞者。小学生時代を疎開のため大沢野町で過ごし、大沢野町名誉町民
* 清水喜助 - 清水建設創業者

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