山移川

山移川について

山移川（やまうつりがわ）は、大分県中津市と玖珠郡玖珠町を流れる一級河川で、山国川水系の大きな支流です。この川は美しい自然景観を有し、特に下流部は本流の山国川とともに本耶馬渓の構成部分を形成しています。また、上流部には深耶馬渓が広がっており、観光地としても人気があります。

地理的特性

山移川は玖珠郡玖珠町の森字西奥山に源を発し、北西へ流れます。この源流域には「錦雲峡」があり、耶馬溪の六十六景の一つとして知られています。川は中津市との境界を流れ、「一目八景」に至る場所で麗谷と合流します。麗谷もまた、布目の渓谷と呼ばれ、ここには一枚岩の川底や数々の滝があります。

川は、鴫良付近で折戸川と合流し、折戸川がかつての本流でしたが、現在では深瀬谷が山移川の本流とされています。中流域には複数の沈下橋が架けられており、持田集落には賀治屋橋という石橋があります。この流域には大規模な集落はほとんど存在せず、長谷川と合流して耶馬溪ダムのダム湖に流れ込んでいます。

ダム周辺には、多数の名所があります。「山瀬の景」や「祇園洞の景」などは、耶馬渓六十六景として非常に評価されています。また、ダムを抜けた地点には渓石園という庭園も設けられています。

治水と河川開発

山移川の治水対策として、耶馬溪ダムが整備されました。このダムは洪水調整や水道、工業用水の供給、発電などを目的とした多目的ダムで、1978年に着工し、1985年に完成しました。ダム建設により、流域の安全性が高まり、地域の経済発展にも寄与しています。

支流と橋

山移川には多くの支流が流れ込んでいます。主な支流には、麗谷、鴫良川、折戸川、岩屋川、轟川、八木蒔川などがあります。また、流域には多くの橋が架けられており、例えば賀治屋橋や普門寺橋などがあります。これらの橋は地元の交通の要所であり、訪れる人々にとって美しい景色を楽しむポイントでもあります。

結び

山移川は、その自然美とともに、歴史的な価値も持つ場所です。耶馬渓全体が国定公園に指定されており、観光地としても知られています。流れる川とその周辺の景観は、訪れる人たちに多くの感動を与えることでしょう。自然と文化が融合したこの地域を訪れることは、多くの人にとって素晴らしい体験になるはずです。

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