耶馬溪ダム

耶馬溪ダムについて

耶馬溪ダム（やばけいダム）は、九州地方の大分県中津市に位置する、山国川水系の一級河川である山移川に建設された特定多目的ダムです。このダムは、国土交通省九州地方整備局が管理しており、全体の高さは62.0メートルで、重力式コンクリートダムの形態を持っています。特に、山国川の流域にとって非常に重要なインフラ設備であり、その目的は治水、利水、そして水力発電にあります。

湧き出る水の源

耶馬溪ダムは、山国川水系内で唯一のダムであり、その役割は単に水の調整だけではなく、地域の水がめとしても機能しています。中津市だけでなく、近隣の福岡県北九州市や京築地域の水供給に大きく寄与しており、地域住民の生活や工業活動に欠かせない存在です。ダムの洪水調節容量は1,120万立方メートル、利水容量は980万立方メートルを誇り、多様な用途に対応しています。詳しい使用実績としては、不特定用水が550万立方メートル、都市用水及び発電に従属する水量が430万立方メートルとなっています。

ダムの命名と公園の設立

ダムの名称は、当初は柿坂ダムという仮称でありましたが、工事開始前に地域の名勝である耶馬溪にちなんで急遽変更されました。また、その周辺には「耶馬溪ダム記念公園」が設けられ、昭和63年度には手づくり郷土賞を受賞しています。この公園は地域の魅力を発信する場として、多くの観光客を引き寄せています。

人造湖・耶馬溪湖

耶馬溪ダムによって形成された人造湖は「耶馬溪湖」と呼ばれ、美しい景観が特徴です。この湖は観光地としても人気があり、様々なアクティビティが楽しめます。特に気候が良い時期には、湖の噴水や周囲の自然が多くの人々を惹きつけます。1994年には日本初の公営水上スキー施設である耶馬溪アクアパークもオープンし、ウォーターアクティビティの提供を始めました。ここでは、水上スキーやウェイクボード、バナナボートなどの体験が可能で、2006年からは年間を通じて営業しています。

結論

耶馬溪ダムは、ただのダム以上の役割を果たす重要な施設であり、その存在は地域コミュニティや観光、環境保護の観点からも多大な影響を与えています。これからも、地域と共に成長し続けることが期待されているダムの一つです。

もう一度検索