山路正国

山路正国（やまじ まさくに）は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将であり、柴田勝家の家臣としてその名を知られています。通称は将監。

生涯

天文15年（1546年）、神戸具盛の家臣である山路正幽の次男として生を受けました。

永禄10年（1567年）、織田信長が伊勢国北部に侵攻を開始。この時、山路一族が守る高岡城が織田軍の攻撃を受けます。兄の弾正は、主君である神戸具盛と共に織田軍に降伏しましたが、その後自害に追い込まれるという悲劇に見舞われました。

正国はその後、織田信長の重臣であった柴田勝家に仕えることとなります。信長が亡くなった後の清洲会議を経て、勝家が養子とした柴田勝豊が近江国長浜城主となると、正国はその家老として勝豊を支えました。

天正10年（1582年）12月、羽柴秀吉（後の豊臣秀吉）の攻撃を受け、勝豊と共に秀吉に降伏。しかし、天正11年（1583年）の賤ヶ岳の戦いにおいて、正国の運命は大きく変わります。病のために出陣できなかった勝豊の代わりに軍を率いて羽柴方として参戦した正国は、4月13日に佐久間盛政の調略を受け、柴田方へと寝返るのです。

その後、盛政の部隊の一員として羽柴軍に奇襲を仕掛け、一時的に成功を収めますが、4月21日、秀吉の反撃を受け、佐久間軍は壊滅的な打撃を受けます。この戦いにおいて、正国は秀吉の家臣である大塩金右衛門の手の者、八月一日(はずみ)五左衛門に討ち取られました。享年38歳。加藤清正に討ち取られたという説も存在します。

山路正国の生涯は、戦国時代の武将の典型的な姿を示すものと言えるでしょう。主君を替え、戦場を駆け巡り、最後は非業の死を遂げる。その生き様は、戦国の世の厳しさを今に伝えています。

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