山陰自動車道

山陰自動車道の概要

山陰自動車道（さんいんじどうしゃどう）は、鳥取県鳥取市から島根県を経由し、山口県下関市に至る重要な高規格幹線道路です。この自動車道は、一般的には「山陰道」と呼ばれ、高速道路のナンバリングでは「E9」として認識されています。

山陰自動車道は、中国自動車道や山陽自動車道に次ぐ、中国地方の東西軸となる幹線道であり、主に日本海沿いを走り、国道9号に平行して進みます。しかし、益田市以西では国道9号から逸れ、萩市や長門市を通過します。この道路は、鳥取市、倉吉市、米子市、安来市、松江市、出雲市、大田市、江津市、浜田市、益田市、萩市、長門市など、山陰地方の主要な都市を結んでおり、最終的には下関市に到達します。

一方で、山陰自動車道は近畿地方への直接接続がなく、山陰地方を通る国道9号や山陰本線と併せて広域道路ネットワークを形成しています。山陰地域と近畿及び九州を結ぶもう一つのルートとして、中国横断自動車道や中国自動車道が先に整備されましたが、山陰自動車道の整備により交通が一層便利になりました。

山陰自動車道は、高速自動車国道（A路線）とその並行道路である一般国道自動車専用道路（A'路線）から構成されています。通常は「山陰道」という名称が用いられ、A路線とA'路線の間では通行できる車両に制限がかかることがあります。整備されている区間の中には、無料で通行できる区間と有料で通行する区間が混在しています。特に、有料区間は松江玉造IC - 出雲IC間、浜田JCT - 浜田IC間などが含まれます。

整備状況と最近の改良

2023年3月の時点では、山陰自動車道は複数の開通済み区間が存在し、鳥取ICからはわいIC、大栄東伯ICから出雲IC、出雲多伎ICから石見福光IC、江津ICから石見三隅IC、遠田ICから久城IC、萩ICから三隅IC、長門湯本温泉ICから俵山北ICまでの各区間が開通しています。このように、全体の開通に向けた整備が着実に進んでいます。

山陰自動車道では、特に渋滞解消や交通の安全確保のため、4車線化が導入される計画が持たれています。国土交通省の検討により、安来道路（米子西IC - 東出雲IC区間）や松江玉造IC - 宍道JCT間が優先整備区間に選ばれ、整備が進められています。

各区間の詳細

山陰自動車道の各区間について具体的な情報を以下に示します。

• - 鳥取西道路（鳥取IC - 青谷IC）：交通量が多く、重要な接続点です。
• - 青谷・羽合道路（青谷IC - はわいIC）：この道路は、県南部へのアクセスを強化しています。
• - 北条道路（はわいIC - 大栄東伯IC）：現在事業が進行中で、2026年度の開通が期待されています。
• - 名和・淀江道路（下市接続点 - 淀江IC）：スムーズな交通を提供する重要な区間です。
• - 江津道路（江津IC - 浜田JCT）：浜田市へのアクセスを担い、地域経済に寄与しています。

これらの整備は、山陰地方の交通網の発展に期待されており、地域住民や観光客に対して便利さを提供しています。山陰自動車道は、今後も整備が進められ、地域経済や観光振興に貢献していくことが見込まれています。

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