岐阜シティ・タワー43

岐阜シティ・タワー43：岐阜の新たなランドマーク

岐阜県岐阜市にそびえ立つ岐阜シティ・タワー43は、地上43階、高さ162.82mを誇る超高層ビルです。岐阜県内における最高層ビルであり、超高層マンションとしては中部地方で最も高いビルとして知られています。商業施設や住宅、放送局などを含む複合施設として、岐阜市の発展に大きく貢献しています。

デザインとコンセプト

ビルのデザインは、岐阜の伝統と文化を反映した特徴的なものとなっています。中央の吹き抜けは、岐阜市の旧地名である井ノ口の「井」をイメージしており、外観は鵜飼舟を模した流麗な曲線を描いています。外壁の水平ラインは岐阜提灯をモチーフとしており、細部に至るまで岐阜らしさが表現されています。2004年に行われたネーミング公募では2,178件もの応募があり、現在の名称「岐阜シティ・タワー43」が選出されました。この名称は、岐阜市に位置すること、43階建ての高層ビルであること、新しい都市生活空間の象徴であること、そして岐阜市の新たなランドマークとなることを明確に表現している点が高く評価されました。

事業概要と歴史

岐阜駅西地区市街地再開発事業の一環として、1983年から2007年にかけて建設されました。総事業費は150億円にのぼり、その中には岐阜市からの補助金約13億円も含まれています。当初は百貨店を核テナントとする計画でしたが、バブル経済崩壊の影響を受け、計画変更を余儀なくされました。その後、複合施設としての開発が決定し、2005年に起工式が行われ、2007年10月13日にグランドオープンを迎えました。オープン後には、「誕城祭」と題したイベントが開催され、盛況を博しました。

施設構成とテナント

岐阜シティ・タワー43は、多様な施設を備えています。

住宅: 分譲マンション243戸、高齢者向け優良賃貸住宅108戸が配置され、広範囲な居住ニーズに対応しています。マンションは階数によって「エグゼクティブステージ」「プレミアムステージ」「スーペリアステージ」と名称が異なり、それぞれ異なる専有面積と間取りが用意されています。
商業施設: 1階と2階、4階の一部に商業施設が入居し、生活に便利な施設が充実しています。「日々是好日ゾーン」と「温故知新ゾーン」と名付けられたエリアでは、現代的なライフスタイルと岐阜の歴史的街並みを融合した空間が演出されています。2階には、飛騨牛料理店「匠味」があり、観光客やビジネス客に人気です。
* その他施設: 岐阜放送（ぎふチャン）の本社とスタジオ、医療・福祉施設、学習塾、駐車場なども備えています。43階にはスカイラウンジがあり、無料の展望室とレストランが併設されています。展望室は専用エレベーターで1階から約45秒でアクセス可能です。

耐震性と環境配慮

岐阜シティ・タワー43は、地震対策にも力を入れています。最上階に設置された超大型多段型マスダンパーは、地震発生時の建物の揺れを最大約2割低減する効果があり、日本初のシステムとして注目を集めました。

周辺環境

岐阜シティ・タワー43は、JR岐阜駅西口に隣接しており、駅と直結した歩行者用デッキも整備されています。周辺には、岐阜スカイウイング37、岐阜イーストライジング24などの高層ビルも建設されており、岐阜市の都市景観を形成する重要な要素となっています。将来は、岐阜駅北地区にツインタワーの建設も予定されています。

まとめ

岐阜シティ・タワー43は、単なる高層ビルではなく、岐阜市の歴史と文化を反映した、そして未来を見据えたランドマークです。その多様な機能と優れた耐震性、そして岐阜の街に溶け込んだデザインは、多くの人々に愛され、岐阜市の発展を象徴する存在となっています。

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