岐阜県立斐太高等学校

岐阜県立斐太高等学校の概要

岐阜県立斐太高等学校（ぎふけんりつ ひだこうとうがっこう）は、岐阜県高山市に位置する公立の高等学校で、1886年5月17日に設立されました。岐阜県内で二番目に古い歴史を誇る学校であり、通称「斐高（ひこう）」と呼ばれています。「斐太」という名称は、万葉集に由来しており、飛騨国を意味しています。

校訓と校章

本校の校訓は「切磋琢磨」と「確乎不抜」です。前者は古代の詩に由来し、後者は易経に基づいています。また、校章である蜻蛉章は、図画科を担当していた田島稲三によってデザインされ、大町桂月や幸田露伴からの高い評価を得ました。

制服と校歌

斐太高等学校の制服は、伝統的な詰襟の学生服とセーラー服が採用されており、男子生徒はセーラー服、女子生徒は学生服を着用することも許可されています。校歌は1908年に制定され、流行歌ではなく学校の精神を謳歌することを目的としています。作詞は国語教師の今村勝一、作曲は楠美恩三郎によるもので、歌詞には載鞍岳や宮川の風景が盛り込まれています。

歴史の流れ

学校の歴史は、1886年の高山中学校創立から始まり、数回の名称変更を経て現在の斐太高等学校に至っています。1948年には新制高校に改組され、岐阜県立高山工業高等学校を統合しました。1956年に放火に見舞われましたが、その後も復興し、1986年には創立100周年を迎えました。加えて、2003年には飛騨地区初の大学入試センター試験の会場にも指定されました。

学校行事

マイクロを通じた学びを深めるため、学校行事も活発に行われています。1年生と3年生には遠足、2年生には修学旅行が実施され、近年は長崎や福岡を訪れることが一般的になっています。文化祭は「蜻蛉祭」と称され、さまざまなクラスの発表や文化系部活動のショーケースが行われ、多くの市民が訪れるイベントとなっています。体育祭も9月に行われ、団対抗の熱戦が繰り広げられます。

部活動

部活動も充実しており、陸上競技部や硬式野球部、弓道部が特に活躍しています。近年、陸上競技部はインターハイに出場するなど、全国レベルでも評価されています。文化系では美術部や軽音楽部も全国総合文化祭などに参加し、各部活動が県内でもレベルの高い競技や創作に挑戦しています。

アクセスと周辺環境

学校へのアクセスはJR高山本線都駅より徒歩30分で、校門前には「斐太高校前」停留所があります。校舎の北側には裏山が隣接し、自然環境が豊かで、ニホンカモシカを観察することができます。古墳の跡も残されており、歴史的な背景も兼ね備えています。

著名な卒業生

斐太高等学校からは数多くの著名な卒業生が輩出されています。元朝日新聞論説委員の荒垣秀雄や、東京大学名誉教授の今井康雄など、各界で活躍する人材が多く在籍していました。特に学術や文化の分野において、彼らの活動は学校の名を広める一助となっています。

このように、岐阜県立斐太高等学校は伝統に根ざしつつも、現代の教育ニーズに応える多様なプログラムを展開し、地域社会に貢献しています。

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