岡山県立岡山支援学校

岡山県立岡山支援学校

岡山県立岡山支援学校（おかやまけんりつ おかやましえんがっこう）は、岡山県岡山市北区に所在する公立の特別支援学校です。この学校は、肢体不自由のある児童生徒への専門的な教育を目的としており、隣接する社会福祉法人施設の旭川荘と連携しながら、教育活動を行っています。現在の学部構成は、小学部、中学部、高等部、そして訪問教育となっています。

沿革

本校の歴史は、1961年に小学部が開設されたことに始まります。これは旧療育園の小学部教室を利用してのスタートでした。翌1962年には中学部が加わり、教育体制の拡充が進められました。1963年には寄宿舎が開設され、遠距離からの通学を支援するための通学バスの運行も開始されました。学校としてのシンボルも整えられ、1970年に校旗が制定、翌1971年には校歌が制定されました。1972年には高等部が設けられ、卒業後の進路を見据えた教育が提供できるようになりました。

教育の形態も多様化し、1979年には訪問教育が始まり、通学が困難な児童生徒への支援が可能となりました。同年、療育園中学部が本校中学部に統合されています。1981年には、それまで存在した旭川学園学級と旭川児童院学級が統合され、旭川分校が設置されました。また、1995年には睦学園学級が開設されるなど、地域や施設の状況に応じた学級設置が進みました。しかし、時代の変化や教育環境の整備に伴い、再編も行われます。1997年には旭川分校が廃止され、分校の一部学級は本校に統合されるか、他の学校へ転校し、旭川児童院学級は再び本校の派遣学級となりました。この際、通学バスの管理・運行が岡山東養護学校に移管されています。

施設の老朽化に対応するため、1998年には校舎の全面改築工事が開始されました。これに伴い、本校学級の小学部および中学部の児童生徒は一時的に分校に移転して学習を継続しました。新施設の整備は順調に進み、2000年には新しい寄宿舎が完成し、2001年には新校舎も竣工しました。この新校舎完成を機に、旭川療育園、睦学園、旭川児童院に設けられていた派遣学級は廃止され、本校に統合される形となりました。

さらに、教育機関の名称の標準化などの動きを受け、2010年には現在の校名である岡山県立岡山支援学校に名称が変更されています。

過去には、若草学園学級が1975年に独立し、現在の岡山西養護学校となるなど、一部の学級が独立した学校として発展した例もあります。このように、本校は時代の要請や教育対象の変化に応じ、常にその教育体制や環境を整備・再編しながら歩んできました。

学部構成

現在、本校には以下の学部が設置されています。

小学部
中学部
高等部
訪問教育

かつては、本校小学部、本校中学部、療育園小学部、睦学園学級、旭川児童院学級、療育園中学部、旭川学園学級、旭川分校、若草学園学級といった様々な形態の学部や学級が存在しました。これらの多くは、時代の流れや校舎の改築、教育制度の見直しなどにより、本校への統合や独立、廃止といった変遷をたどっています。特に、施設内の派遣学級は、2001年の新校舎完成を機に、本校に集約される形となりました。

所在地とアクセス

学校は岡山県岡山市北区祇園866に位置しています。

公共交通機関を利用する場合、岡山駅や天満屋バスステーションから両備バスの「旭川荘行き」に乗車する方法があります。ノンステップバスが運行されていますが、便数は多くありません。そのため、より頻繁に運行されているシャトルバスを利用するために、一度JR山陽本線または宇野バスの東岡山線で高島駅まで移動し、高島駅から発車する両備バス「旭川荘行き」（シャトルバス）に乗り換えるルートも多く利用されています。

他校との交流

本校は、地域社会との連携や児童生徒の交流を積極的に行っており、複数の学校と交流があります。現在交流を行っている学校には、岡山市立幡多小学校、岡山市立牧石小学校、岡山市立高島中学校、岡山県立岡山一宮高等学校、岡山県立岡山聾学校、岡山県立岡山盲学校、創志学園高等学校などがあります。過去には、岡山県立岡山城東高等学校や岡山県立瀬戸南高等学校とも交流を行っていました。これらの交流を通じて、児童生徒は多様な人々との関わりを学び、共生社会の実現に向けた理解を深めています。

著名な卒業生

本校の卒業生の中には、様々な分野で活躍している方がいます。卓球選手の岡紀彦氏は、シドニー、アテネ、北京と3度のパラリンピックに出場されました。また、作家の森山風歩氏や、陸上競技選手の木山由加氏（ロンドン、リオのパラリンピックに出場）など、スポーツや芸術分野で顕著な実績を残されている卒業生も輩出しています。

関連項目

* 岡山県特別支援学校一覧

外部リンク

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