岡山県道・広島県道9号芳井油木線

岡山県道・広島県道9号芳井油木線

岡山県道・広島県道9号芳井油木線は、岡山県井原市芳井町吉井から広島県神石郡神石高原町油木に至る主要地方道です。岡山県と広島県を結ぶ道路の一つであり、井原市と神石郡神石高原町を結ぶ唯一の県道（主要地方道）となっています。

概要

路線名にある「芳井」と「油木」は、かつて存在した自治体名に由来します。興味深いことに、岡山県には芳井町と吉井町、広島県には油木町と湯来町という、それぞれ同じ読みの自治体が存在し、この路線は同一県内に同じ読み名を持つ自治体同士を結ぶという特徴がありました。これらの自治体は平成の大合併により消滅しましたが、路線はその名残を今に伝えています。

路線データ

起点：岡山県井原市芳井町吉井
終点：広島県神石郡油木町油木（現在の神石高原町油木）
重要な経過地：広島県神石郡豊松村（現在の神石高原町の一部）
路線延長：
岡山県道：実延長19.9 km（2020年4月1日現在）
広島県道：実延長14.785 km、うち旧道0.141 km（2020年4月1日現在）

歴史

この路線は、旧東城往来、別名雲州街道と並行しており、歴史的な背景を持つ道です。沿道には古い道しるべや道標が残っており、特に井原市内には明治から昭和初期にかけて設置されたと思われるものが点在しています。これらの道しるべには、「懸道井原油木線」や「懸道佐原油木線」といった文字が刻まれているものもあります。

路線の成立過程は複雑で、時代によって路線名や経路が変更され、いくつかの県道に分断された後、1964年に広島県道205号仙養油木線の全線と、他の県道の一部を統合して現在の形となりました。

1993年5月11日には、建設省によって県道芳井油木線が主要地方道に再指定されています。

路線状況

全般的に道幅が狭い区間と広い区間が混在しており、特に広島県側は未改良箇所が多く、狭隘な道が続きます。案内標識も十分に整備されていません。

沿線住民からは、国道182号と重複する国道314号の起点を変更し、本路線と岡山県道34号笠岡井原線を国道に昇格させることを求める声が上がっていますが、実現には至っていません。

重用区間

広島県道106号布賀油木線（広島県神石郡神石高原町上豊松）

異常気象時通行規制区間

雨量によって通行規制が実施される区間があります。

道路施設

天神峡トンネル（岡山県井原市芳井町吉井 - 川相、延長907 m）

地理

通過する自治体

岡山県
井原市
高梁市
広島県
神石郡神石高原町

交差する道路

(詳細な情報は省略)

沿線にある施設など

自然・地形
小田川
鴫川
弥高山
主要施設
井原市役所芳井支所
高原型リゾート高原荘
見どころ
天神峡
仙骨峡
妙福寺
糸崎八幡神社
中山天神社

並行する旧街道

東城往来 雲州街道（別名：笠岡道、笠岡往来）が並行しています。この道は、笠岡の港から出雲大社へと通じる重要な陰陽連絡路でしたが、神石郡が岡山県から広島県に割譲されたことなどにより、重要性が低下しました。

祭り・催し

岡山県高等学校駅伝競走大会
三原渡り拍子
中国高等学校駅伝競走大会

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