油木町

油木町（ゆきちょう）：広島県神石郡に存在した町

油木町は、かつて広島県の中東部に位置し、神石郡に属していた町です。2004年11月5日、神石郡内の三和町、神石町、豊松村と合併し、神石高原町となりました。ここでは、油木町の歴史や地理、産業、文化について詳しく解説します。

歴史

油木町の歴史は、1889年4月1日の市町村制施行に遡ります。当時、上野村、小野村、新坂村、李村、近田村、花済村、油木村の7つの村が存在していました。1897年には上野村、李村、近田村、花済村が合併して仙養村が成立。1917年8月1日に油木村が町制を施行し、油木町が誕生しました。

その後、1955年4月1日に油木町、小野村の全域、新坂村の一部が合併し、新たに油木町が成立。新坂村の残りの部分は比婆郡東城[[町]]（現在の庄原市）に編入されました。1956年3月31日には、油木町と仙養村が合併し、再び油木町として新たなスタートを切りました。

しかし、2004年11月5日、神石郡の全町村である神石町、三和町、豊松村との新設合併により、神石高原町が成立。油木町はその歴史に幕を閉じました。

地理

油木町は、高梁川水系の豊かな自然に恵まれていました。町内には、成羽川（東城川）、福桝川、帝釈川、小田川などの川が流れ、人々の生活を潤していました。また、権現山（標高678.2m）などの山々が連なり、美しい景観を形成していました。

産業

油木町の主な産業は農業でした。特に、和牛改良に力を入れており、1947年には昭和天皇の戦後巡幸の際、町の農業会長が和牛改良について奏上する機会を得ています。このことからも、当時の油木町における農業の重要性が伺えます。

名所・旧跡

油木町には、仙養ヶ原などの名所・旧跡が存在しました。これらの場所は、地域の歴史や文化を伝える貴重な財産として、大切にされてきました。

交通

2004年11月4日当時、油木町内には鉄道は通っていませんでした。芸備線東城駅などが主なアクセス手段でした。

道路については、国道182号、国道314号（町内は全区間国道182号と重複）、岡山県道・広島県道9号芳井油木線、広島県道21号加茂油木線、広島県道27号吉舎油木線などの主要道路が整備されていました。

教育

2004年11月4日当時、油木町には以下の教育機関がありました。

小学校
油木町立上野小学校（2005年3月廃校）
油木町立近田小学校（2005年3月廃校）
油木町立安田小学校（2005年3月廃校）
油木町立油木小学校
中学校
油木町立油木中学校
高等学校
* 広島県立油木高等学校

油木町出身の有名人

油木町出身の有名人としては、元広島FM放送アナウンサーで、現在は広島地区のローカルタレントとして活躍中の赤木淳子さんがいます。

油木町は、その名は消えましたが、その歴史と文化は神石高原町に引き継がれ、今も人々の心の中に生き続けています。

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