岡山県道75号加茂奥津線

岡山県道75号加茂奥津線

岡山県道75号加茂奥津線（おかやまけんどう75ごう かもおくつせん）は、岡山県津山市と岡山県苫田郡鏡野町を結ぶ主要地方道です。岡山県北部の山間地を走り、津山市加茂町小中原に定められた起点から、苫田郡鏡野町奥津に位置する終点に至る路線です。

概要

本路線は、その全線にわたり厳しい道路状況に特徴があります。特に、苫田郡鏡野町内の百谷地区から養野地区にかけての一部の区間は、現在も車両の通行が不可能な「通行不能区間」となっています。また、この通行不能区間を除いたとしても、路線の大部分は道幅が非常に狭く、対向車とのすれ違いが困難、あるいは事実上不可能な狭隘区間が広範囲にわたります。このため、自動車での通行には高度な注意と状況判断が求められます。

路線データ

起点：岡山県津山市加茂町小中原（岡山県道68号津山加茂線接続）
終点：岡山県苫田郡鏡野町奥津（国道179号接続）

歴史

本路線は1993年（平成5年）5月11日、当時の建設省により主要地方道に指定されました。これは、それまで存在していた県道加茂寺元線の一部区間と、県道百谷奥津線の全線を統合・再編したものです。この指定により、加茂から奥津に至るルートが県の重要な地方道として位置づけられることになりました。

路線状況

本路線の利用を困難にしているのが、通行不能区間の存在と広範囲にわたる狭隘区間です。

通行不能区間：岡山県苫田郡鏡野町百谷 - 岡山県苫田郡鏡野町養野
この区間は現在、車両が物理的に通行できない状態が続いています。

通行可能区間においても、その大部分は自動車がスムーズにすれ違うことが難しいほどの狭い道幅となっています。山間部の急カーブや見通しの悪い箇所と相まって、安全な通行には十分な徐行と注意が必要です。特に大型車両の通行は推奨されません。

地理

本路線は、以下の自治体を通過します。

岡山県津山市
* 岡山県苫田郡鏡野町

主な交差道路は、起点で接続する岡山県道68号津山加茂線と、終点で接続する国道179号です。

沿線には、地域の自然や観光資源が見られます。岡山県三大河川の一つである吉井川に沿って走る区間があり、清流の風景を楽しむことができます。終点近くには、美肌の湯として知られる奥津温泉郷があります。足踏み洗濯の風習が残る温泉地として有名です。しかし、奥津温泉へのアクセスに本路線を利用する場合も、前述の通行不能区間や狭隘区間が存在することを留意する必要があります。

まとめ

岡山県道75号加茂奥津線は、津山市と鏡野町を結ぶ主要地方道ですが、途中の通行不能区間と、大部分を占める狭隘路により、通過交通としての利用は極めて困難です。利用される際は、特に鏡野町内の通行不能区間に注意し、通行可能区間でも道幅が狭くすれ違いが難しい場所が多いことを認識しておく必要があります。奥津温泉など沿線施設へのアクセスについても、事前に道路状況を確認し、必要に応じて迂回路の検討を推奨します。

もう一度検索