岡崎清三郎

岡崎清三郎の生涯と業績

岡崎清三郎（おかざき せいざぶろう）は、1893年に島根県松江市に生まれ、1979年にその生涯を終えた日本の陸軍軍人です。彼の最終階級は陸軍中将であり、長い軍歴を持つ人物です。

幼少期からの経歴

生まれは松江中学校を卒業後、1914年5月に陸軍士官学校に入学しました。26期生として卒業した彼は、同年12月に歩兵少尉に任官し、歩兵第63連隊に配属されました。この時期の経験が、岡崎の後の軍人としての基盤を築くことになります。1921年には陸軍大学校に進み、33期生として卒業、さらなる軍務を遂げることとなります。

軍歴の進展

岡崎はその後、参謀本部などでの業務を経て、1925年に皇族の武官に任命されました。この役職を通じて、秩父宮雍仁親王の外遊に随行し、国際感覚を養ったことでしょう。その後も、陸軍省や各部隊の幹部職を歴任し、特に日中戦争では支那駐屯歩兵第2連隊の指揮官として出動。1939年には陸軍少将に昇進し、さらなる指導的な役割を果たすことになります。

太平洋戦争とその後

太平洋戦争が勃発すると、岡崎は第16軍参謀長としてジャワ島攻略に従事しました。1942年には陸軍中将に昇進し、その後第2師団長や軍需官として要職を歴任しました。しかし、終戦直前の1945年8月、広島にて原爆投下に伴い重傷を負い、戦争の終結を迎えました。

戦後の苦難

戦後、岡崎は西部復員司令部の総務部長として復員業務にあたりましたが、1947年には公職追放の仮指定を受けることになります。また、1948年から2年間戦犯容疑で拘留され、1949年にオランダ法廷から無罪判決を受けました。

栄典と著作

岡崎は1940年に紀元二千六百年祝典記念章を授与されるなどの栄典を受けており、また彼の著作『天国から地獄へ』は1977年に出版され、戦争の経験を後世に伝える大切な資料となっています。さらに、1990年には親族によって編纂された伝記『ある陸軍軍人の小さな昭和史』が私家版として発表されています。

家族背景

岡崎清三郎は、長男も陸軍少尉として防衛大学校副校長を務めていました。また、義父は陸軍中将の落合豊三郎であり、軍人一家の出身です。彼の家族が果たした役割は、岡崎の生涯において大きな影響を与えたことでしょう。

結論

岡崎清三郎は、その多彩な軍事経験や著作を通じて、日本の歴史に名を刻んだ重要な人物です。彼の生涯は、戦争の厳しさと、その後の復権を果たした苦難の歴史を象徴しています。

もう一度検索