岡本理一

岡本理一：中小企業経営論の Pioneer

岡本理一（おかもと りいち）は、1908年4月6日に京都府亀岡市で生まれ、1992年12月2日に没した、日本の経営学者・商学者です。中小企業経営論を専門とし、その研究と教育に生涯を捧げました。

学歴と職歴

岡本は、桃山中学校（旧制）を経て、1932年に関西大学第二部商科を卒業。その後、1936年に兵庫県立神戸高等商業学校を卒業しました。学業を終えた岡本は、教育者としての道を歩み始めます。小樽高等商業学校講師を経て、1940年には同校の教授に就任。1951年には小樽商科大学商学部の教授となり、後進の育成に尽力しました。

1970年、岡本は小樽商科大学を定年退官し、同大学の名誉教授となりました。その後も、札幌大学で学長代行代理を経て、1971年に学長に就任。1974年に学長を退任した後も、同大学経済学部の教授として教鞭を執りました。1977年からは、北海学園北見大学商学部の教授および商学部長を務め、1982年には旭川大学学長に就任。1985年に学長を退任するまで、教育界に貢献し続けました。

専門分野と研究

岡本の専門は、中小企業経営論でした。戦後の日本経済において重要な役割を担う中小企業の経営について、理論と実践の両面から研究に取り組みました。彼の研究は、中小企業の経営戦略、組織、人事、財務など多岐にわたり、中小企業の発展に大きく貢献しました。

受賞歴

長年の教育・研究活動が評価され、藍綬褒章を受章しています。

主な著作

岡本は、数多くの著作を通じて、中小企業経営に関する知見を広めました。主な著作には以下のようなものがあります。

日本経営学会編『経営学の再吟味・経済変動と経営』（同文館、1948年）
『中小商業経営の展開』（國元書房、1949年）
『中小企業の経営』（北海道労働文化協会、1957年）

これらの著作は、中小企業経営に関わる人々にとって貴重な指針となり、今日においてもその価値は失われていません。

参考文献

『日本著作名・人名典拠録 1 あ～け』（日外アソシエーツ、1989年）
* 『日本紳士録 第72版』（ぎょうせい , 1992年）

岡本理一は、中小企業経営論の分野で多大な功績を残した、日本の経営学界における重要な人物の一人です。彼の研究と教育は、今後も多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

もう一度検索