岡田光玉

岡田 光玉 (おかだ こうたま)

岡田光玉（本名：岡田良一）は、1901年2月27日に東京府青山で生まれ、1974年6月23日に逝去した。それは平和な時代と戦争の狭間に生きた一人の男性の物語であり、彼は崇教真光の初代教え主として日本の宗教界に多大な影響を与えた存在である。

生い立ちと青年期

岡田は6人兄弟の唯一の男子として育ち、父は陸軍少将という家庭環境であった。15歳の時、父が亡くなり、その遺志を受け継いで陸軍士官学校に進学する。教育を受けた後、彼は昭和天皇の供奉将校として軍人生活を送るが、突然の事故により脊椎を損傷してしまう。この出来事は彼の人生を大きく変え、健康問題に悩まされる日々が続く。40歳の時には「退院して3年の命」と宣告されるが、驚くべき回復を遂げた。

その後、岡田は義父から受け継いだ財産を元に軍需工場を開設するが、名古屋大空襲によって全てを失い、莫大な借金を背負うこととなる。しかし、彼は1959年に借金を完済し、新たな人生のステージに向かうことになる。

宗教への目覚めと立教

1959年2月27日、神示を受け取った岡田は、「L・H陽光子友乃会」を設立し、これが後の真光教団の前身となる。その後、1962年には現界が「火の洗礼」に入ったと宣言し、教えの重要な警告を発した。彼の教えは1963年には宗教法人として認可され、崇教真光として広まり始めた。

教えの根本には「ヨの御魂」という使命があり、岐阜県の光ミュージアムにはその証拠の掛け軸が保存されている。

真光の急成長

立教から10年の間に、真光の教えは海を越えて広まり、信徒の数も急増した。岡田は立教から13年目に欧州を訪れ、ローマ教皇に謁見し、教えをさらに広める機会を得る。この数年後には北米や南米、そしてアジアなどにも信者が広がり、国際的な存在感を示すようになる。

晩年と影響

岡田は1973年、愛国運動の構想を練る一環として複数の保守系宗教団体の幹部と集会を開く。これにより、「日本を守る会」が結成され、彼はその代表となる。しかし、1974年に岡田は逝去し、その死後の活動は教団内外で大きな議論を呼んだ。彼の最後の神示というものは、「ヨのみ霊の継承」と「飛騨高山に主神神殿を建立せよ」というものであった。

生前の彼は多くの信者に影響を与え、その教えは今でも多くの人々に受け入れられている。彼の養女である岡田恵珠が二代教え主として後を継ぎ、その後は三代教え主である岡田光央が活動を続けている。

家系と背景

岡田家は尾張織田家の流れを汲み、母方は徳川家に由来するという背景を持つ。これは彼が日本の古い名家からの血を引いていることも示している。彼の教えはその家系の伝統を受け継ぎつつ、現代に通じる神霊的な洞察をも提供している。

岡田光玉の生涯は、教えの成長だけでなく、彼自身の苦難と復活の物語とも言える。彼の探求した精神世界や、信仰に基づく歴史的な意義は今なお多くの人々に影響を与えている。

もう一度検索