光ミュージアム

光ミュージアム：岐阜高山の総合博物館

岐阜県高山市に位置する光ミュージアム（旧称：光記念館）は、美術、考古学、自然史を融合させた総合博物館です。一般財団法人光ミュージアムが運営する公開承認施設であり、岐阜県登録博物館でもあります。1999年、崇教真光創始者である岡田光玉を顕彰する記念館構想から出発し、美術館と考古学博物館の機能を併せ持つ施設として開館しました。

建物の特徴と受賞歴

マヤ文明の建築様式をモチーフとした光ミュージアムの建物は、2016年には左官の挾土秀平氏による内装をテーマにした展覧会も開催されるなど、その建築美も高く評価されています。その独特なデザインは、1999年に中部建築賞を受賞しています。

展示内容：多様な分野を網羅

光ミュージアムの展示室は、自然史、人類史、美術の3つの分野に大きく分かれています。

美術

美術展示室は、約1000点の収蔵品を誇ります。その内容は多岐に渡り、浮世絵（肉筆約420点、版画約220点）、近代日本画（横山大観、竹内栖鳳、上村松園など巨匠の作品を含む）、洋画（モネ、ゴッホなどの作品を含む）を展示しています。特に、かつて那須ロイヤル美術館にあった小針コレクションの肉筆浮世絵を一括購入することで、散逸の危機から救ったことは大きな功績です。さらに、アウレリア・ムニョスやロバート・ラウシェンバーグといった現代アートや、著名な書家の作品も所蔵しています。

歴史・考古学

人類史展示室には、旧石器時代の打製石器から、メソポタミア、エジプト、インダス、中国、アンデスなど世界各地の古代文明の遺物が展示されています。縄文土器やメソアメリカ文明の文物なども見ることができます。また、飛騨地方の歴史に焦点を当てた展示室では、化石、岩石、古代飛騨地方のジオラマ、恐竜の実物大模型などを展示し、地域の自然史や歴史を深く知ることができます。自然史展示室には、約12000点の収蔵品があります。人類史展示室は約2000点の収蔵品を有しています。

収蔵品のハイライト

光ミュージアムは、国宝である太刀「銘　康次」や、重要文化財である太刀「銘　了戒」など、貴重な文化財を所蔵しています。その他にも、重要美術品として葛飾北斎の「冨嶽三十六景」、歌川広重の「東海道五十三次」、「名所江戸百景」、谷文晁の「月下漁夫図」など、数多くの名品が収蔵されています。近代日本画においても、上村松園の「三美人之図」、速水御舟の「牡丹睡猫」、横山大観の「不二霊峰」など、著名な作品が数多く展示されています。

アクセス

光ミュージアムへは、高山濃飛バスセンターから濃飛バスを利用できます。「光記念館前」バス停が最寄りのバス停です。また、「のらマイカー」というコミュニティバスも利用可能です。

まとめ

光ミュージアムは、その充実した収蔵品と、マヤ文明を思わせる独特な建物で、訪れる人を魅了する博物館です。美術、考古学、自然史に興味のある方はもちろん、地域文化に触れたい方にもおすすめです。様々なイベントも開催されているため、公式ウェブサイトで確認することをお勧めします。

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