岡田康司

岡田康司（おかだ やすし）

1942年生まれのエコノミスト。東京成徳大学名誉教授であり、一般社団法人地域経済総合研究所の理事長、公益財団法人アイネット地域振興財団の理事長を務める。

人物・経歴

東京府北多摩郡谷保村（現在の国立市）出身。一橋大学社会学部を卒業。大学時代の同級生には、みずほ銀行元専務の村井隆次氏、バンテック・グループ・ホールディングスの元社長兼CEOの篠田紘明氏、元日本テクニカルアナリスト協会理事長の青木俊樹氏、一橋大学元教授の平井規之氏、法政大学元副総長の柳沼寿氏などがいる。

1967年に日本長期信用銀行（長銀）に入行。1972年から74年まで通商産業省（現経済産業省）課長補佐として出向。その後、長銀調査部課長を経て、1985年から87年まで大蔵省（現財務省）財政金融研究所の特別研究官を務めた。また、社団法人ソフト化経済センター（理事長は吉岡英一氏、後に日下公人氏）に企画部長として出向するなど、幅広い分野で活躍。

1988年には長銀事業開発部長に就任。1994年に長銀を退職。同年、流通科学大学教授に就任すると同時に、社団法人地域経済総合研究所の理事長に就任した。この研究所は、ダイエー社長の中内功氏が設立代表発起人となり、小池百合子氏、舛添要一氏、木村尚三郎氏、伊藤滋氏、大西隆氏、石井威望氏、猪口邦子氏、森英恵氏などが評議員を務めた。

その後、2001年に流通科学大学サービス産業学部長、2006年には大阪産業大学経営・流通学研究科博士課程教授に就任。2009年からは東京成徳大学経営学部長（後に地域創生研究所長）を務めた。さらに、一橋大学、東京女子大学、横浜市立大学、多摩大学などでも非常勤講師として教鞭を執った。

その他、財団法人都市防犯研究センター評議員、公益財団法人アイネット地域復興財団理事、各種審議会委員など、多くの公職を歴任。

銀行エコノミストとして、テレビ、新聞、雑誌などのメディアで活躍。大蔵省、通産省、自治省（現総務省）などの審議委員も務めた。NHK「紅白歌合戦」の歌手選定に関わるなど、ユニークな活動でも注目を集めた。

著書

『大型小売業はどう変わるか』（日本経済新聞社，1981年）
『百貨店業界』（教育社，1982年5版）
『虚業が実業になる日』（東洋経済新報社，1983年）
『先進企業の発想と戦略』（PHP研究所，1984年）
『にっぽん快業時代』（ダイヤモンド社，1985年）
『汗賢魂の企業戦略』（PHP研究所，1987年）
『どうする日本の空洞化』（平凡社、1987年）
『企業のソフト化戦略』（世界文化社、1988年）
『日経新聞社の活用術』（ＫＫベストセラーズ、1989年）
『日本経済のソフト化トレンド』（ＨＢＪ出版、1989年）
『90年代日本経済の読み方』（日本放送出版協会、1990年）
『時代はダウンサイジング』（時事通信社、1993年）
『飛翔企業』（集英社，1993年）
『されど護送船団は行く』（講談社，1997年）
『長銀の誤算』（扶桑社，1998年）
『オーナー経営の存続と継承』Generation to Generation，Kelin E. Gersick，John Ａ．Davis，Marion McCollom Hampton & Ivan Lansberg．（監訳）（流通科学大学出版,1999年）
* 『新・冒険商人』の起業力（メタモル出版，2004年）


岡田康司氏は、エコノミストとしての専門知識に加え、多岐にわたる分野での経験と人脈を活かし、経済界だけでなく、社会全体に影響を与える活動を続けている。

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