岡田晃 (医学者)

岡田晃（おかだ あきら）は、1929年12月22日に生まれ、2023年10月3日に逝去した日本の医学者です。北海道大学で医学博士号を取得後、福島県立医科大学、札幌医科大学を経て、札幌大学医学部教授に就任しました。

その後、金沢大学医学部教授、医学部長を歴任し、1993年には金沢大学学長に就任。金沢大学退官後は、金沢経済大学（現金沢星稜大学）人間科学部教授、学長を務めました。また、日本学術会議会員も務めるなど、医学界、教育界に多大な貢献をしました。

専門は公衆衛生学であり、特に物理的環境刺激と生体反応に関する研究に力を注ぎました。その研究成果は国際的にも高く評価され、1988年には国際環境複合影響研究大賞を日本人として初めて受賞しました。

教育者としても多くの人材を育成し、後進の指導にも熱心に取り組みました。その功績から2006年には瑞宝重光章を受章、2023年には正三位が追贈されました。

主な著書には、福山裕三との共著『図説公衆衛生学』、館正知との共編『新衛生公衆衛生学』などがあります。これらの著書は、公衆衛生学を学ぶ上で重要な文献として、多くの学生や研究者に利用されています。

岡田晃は、研究者としてだけでなく、教育者、大学運営者としても卓越した能力を発揮しました。その業績は、日本の医学、教育に大きな足跡を残しました。

略歴

1954年：北海道大学医学部医学科卒業
1959年：北海道大学大学院医学研究科博士課程修了
1959年：福島県立医科大学医学部助教授
1962年：札幌医科大学医学部助教授
1962年：西ドイツ・マックス・プランク労働生理学研究所留学
1967年：札幌大学医学部教授
1972年：金沢大学医学部教授
1990年：金沢大学医学部長
1993年：金沢大学学長
1994年：金沢大学退官、同名誉教授
1994年：金沢経済大学人間科学部教授
2000年：金沢経済大学学長
2004年：金沢経済大学退職
2023年：逝去

受賞歴・栄典

北海道医師会賞
日本医師会医学研究助成費賞
道路と交通論文賞
国際環境複合影響研究大賞（1988年）
瑞宝重光章（2006年）
正三位（2023年、追贈）

主な著書

福山裕三と共著『図説公衆衛生学』（金原出版、1982年）
館正知と共編『新衛生公衆衛生学』（南山堂、1986年）

参考文献

『北海道人物・人名人材リスト　2004　あーお』（日外アソシエーツ編集・発行、2004年）
『岡田晃教授退任記念業績集』（金沢大学医学部公衆衛生学教室、1994年）

もう一度検索