岩倉博文

岩倉博文：不屈の精神で市政を牽引した政治家の生涯

岩倉博文（いわくら ひろふみ、1950年1月15日 - 2025年4月18日）は、北海道苫小牧市を地盤とした日本の政治家です。5期にわたり苫小牧市長を務め、その手腕で市政を牽引しました。また、衆議院議員を1期務めた経験も持ちます。この記事では、岩倉博文の経歴、政治活動、人物像に迫ります。

生い立ちと経歴

岩倉博文は、1950年1月15日に北海道苫小牧市で生まれました。祖父はイワクラ創業者である岩倉巻次です。宗教は天理教を信仰していました。中学卒業後に上京し、立教高等学校、立教大学経済学部経営学科を卒業。その後、アメリカ合衆国アンカレッジコミュニティ・カレッジで基礎経済学を学びました。帰国後の1974年、岩倉組土建（後の岩倉建設）に入社し、社員・役員を経て2000年に退社しました。1989年には、日本青年会議所副会頭に就任しています。

衆議院議員として

2000年、岩倉博文は第42回衆議院議員総選挙に北海道9区から自由民主党公認で立候補しました。民主党代表（当時）の鳩山由紀夫に小選挙区では敗れたものの、比例北海道ブロックで復活し、初当選を果たしました。この選挙では、岩倉が鳩山を激しく追い上げ、鳩山は野党第一党の党首でありながら、全国300選挙区の中で最も当選確実が出るのが遅かったことでも話題となりました。しかし、2003年の第43回、2005年の第44回衆議院議員総選挙では、いずれも鳩山に敗れ、比例復活も叶いませんでした。衆議院議員在職中は、橋本派に所属していました。

苫小牧市長として

2006年、岩倉博文は苫小牧市長選挙に無所属（自民党・新党大地推薦）で立候補し、元苫小牧市長の鳥越忠行を破り、初当選しました。これは、前市長の櫻井忠が女性問題で辞職したことを受けた選挙でした。その後、2010年、2014年、2018年、2022年の苫小牧市長選挙においても再選を果たし、5期にわたり市長を務めました。

晩年と死

2023年11月、岩倉博文は苫小牧港PRキャンペーンのため大韓民国へ出張した際、仁川国際空港で倒れ、緊急搬送されました。心室細動による不整脈が原因とされ、一時意識不明の状態となりましたが、治療の甲斐あって回復。日本に帰国後、手術を受け、リハビリを経て公務に復帰しました。しかし、その後も体調不良による入退院を繰り返し、2024年10月に市長を辞職。後任には、前苫小牧市議会議員の金澤俊が指名され、当選しました。2025年4月18日、岩倉博文は75歳で生涯を閉じました。

市長選の結果

2006年苫小牧市長選挙：初当選
2010年苫小牧市長選挙：再選
2014年苫小牧市長選挙：3選
2018年苫小牧市長選挙：無投票で4選
* 2022年苫小牧市長選挙：5選

岩倉博文は、その政治手腕と不屈の精神で、苫小牧市の発展に大きく貢献しました。晩年は病に苦しみながらも、最後まで市政への情熱を持ち続けました。彼の功績は、今後も語り継がれることでしょう。

もう一度検索