岩崎勝太郎

岩崎勝太郎は、1914年10月8日に東京で生まれ、1991年5月10日に76歳で亡くなった実業家であり、経営コンサルタントです。三菱財閥の創始者である岩崎弥太郎の孫にあたり、その血筋を受け継ぐ人物として知られています。

生い立ちと学歴

岩崎勝太郎は、三菱財閥の創始者・岩崎弥太郎の孫として、東京都に誕生しました。父は岩崎豊弥で、郷純造の四男として生まれましたが、弥太郎の養子となっています。東京帝国大学（現東京大学）法学部政治学科を卒業し、法学士の称号を得ました。

実業家としての活躍

勝太郎は祖父・弥太郎に似て、事業意欲旺盛な人物でした。彼が社長を務めた岩崎勝商事（後に岩崎商事と改称）は、三菱商事の契約代行を担う企業として大きく発展しました。しかし、1979年に資金難のため岩崎商事を清算し、経営コンサルタントへと転身しました。

実業家時代には、コメット産業、岩崎勝商事、岩崎商事の社長を歴任する傍ら、萬商、高陽化工材、堀越工務所といった企業の取締役も務めていました。

人となりとメディア報道

勝太郎の人となりや、岩崎商事が資金難に陥った経緯は、『週刊新潮』1978年11月30日号で取り上げられ、話題となりました。

略歴

1941年：東京帝国大学法学部政治学科卒業後、三菱重工業に入社。
1945年：財閥解体に伴う財閥家族追放により、三菱重工業を退社。
1948年：コメットエンタープライズに入社。
1950年：コメット産業を設立。後に岩崎勝商事と改称。
1964年：岩崎勝商事が岩崎商事に改称。
1979年：岩崎商事を清算し、経営相談所・岩崎勝太郎事務所を設立。
1987年：妻・園子死去。
1991年：76歳で死去。両親、妻と共に染井霊園に埋葬されました。

家族と親族

妻の園子は、藤原北家の流れを汲む裏松家の末裔、裏松友光子爵の長女です。勝太郎夫妻には子供がいなかったため、吉田良兼・満喜子夫妻の三男を養子に迎えました。この養子は、勝太郎の妹の息子にあたり、甥を養子とした形になります。吉田良兼は元子爵で侍従、満喜子は勝太郎の妹にあたります。

また、勝太郎の姉・君子は、藤原北家の流れを汲む入江家の末裔である入江相政に嫁ぎました。入江相政は昭和天皇の侍従長を長く務めた人物で、エッセイストとしても知られています。さらに、入江の姉・邦子は高木正得子爵に嫁ぎ、その次女・百合子が三笠宮崇仁親王と結婚したため、岩崎家は入江家・高木家を通じて皇室と姻戚関係で結ばれています。

関連項目

* 三菱グループ

もう一度検索