岩崎卓

岩崎卓：柔道家、指導者としての軌跡

岩崎卓（いわさき たかし、1972年5月16日 - ）は、広島県出身の柔道家。得意階級は65kg級。身長172cm。現在は流通経済大学社会学部の講師として教鞭を執る傍ら、同大学柔道部の監督として、次世代の柔道家育成に情熱を注いでいます。

選手としての歩み

岩崎は崇徳高校時代からその才能を発揮し、3年生の時にはインターハイ軽中量級で3位入賞を果たしました。1991年に流通経済大学に進学すると、東京オリンピック中量級金メダリストである岡野功の指導を受けるという幸運に恵まれます。岡野の指導の下、岩崎は着実に実力を伸ばしていきました。

大学1年時には、新人体重別65kg級の決勝に進出。しかし、東海大学1年の中村行成に惜しくも敗れ、2位に甘んじます。2年時には、講道館杯で決勝まで勝ち進みますが、ダイコロの丸山顕志に大内返で敗れ、再び準優勝となりました。

1992年、選抜体重別では準決勝で世界選手権2位である東洋水産の大熊政彦を効果で破る殊勲を挙げます。勢いに乗る岩崎は、決勝でも中村行成を巴投げで技ありを奪い、見事優勝を果たしました。この勝利の要因として、大学に入ってから寝技を上達させたことで、立ち技にも思い切りの良さが出せるようになったことが挙げられています。しかし、国際大会での実績が考慮され、バルセロナオリンピック代表には選出されませんでした。

同年の世界ジュニアでは、準決勝でイギリスの選手に有効で敗れて3位に終わります。この際、コーチからは、組み際の大外刈や巴投げは得意とするものの、組んでからの技のバリエーションが少ないことを課題として指摘されました。続く嘉納杯では、準決勝で再び大熊政彦と対戦。巴投げを繰り出したところを相手に小外刈で合わせられ、有効を取られて3位に終わるという、不可解な判定による敗戦を喫しました。ドイツ国際でも3位という結果に終わっています。

その後、岩崎は階級を71kg級に上げ、4年時には正力杯で5位となりました。

指導者としての貢献

引退後、岩崎は流通経済大学柔道部の監督に就任。2012年のロンドンオリンピック81kg級で5位入賞を果たした中井貴裕など、数多くの優秀な選手を育成しました。また、ロンドンオリンピックでは、流通経済大学出身で81kg級のナウル・チョサテキが所属するフィジー代表チームの監督も務めました。選手育成だけでなく、国際的な柔道界への貢献も果たしています。

岩崎卓は、選手としてだけでなく、指導者としても柔道界に大きな足跡を残しています。彼の指導の下、今後も多くの才能ある柔道家が育ち、世界で活躍することが期待されます。

主な戦績

1990年 - インターハイ 3位(軽中量級)
1991年 - 新人体重別 2位
1991年 - 講道館杯 2位
1992年 - 選抜体重別 優勝
1992年 - 世界ジュニア 3位
1992年 - 嘉納杯 3位
1993年 - ドイツ国際 3位
1994年 - 正力杯 5位(71kg級)

(出典、JudoInside.com)

外部リンク

岩崎卓 - JudoInside.com のプロフィール（英語）
KAKEN - 岩崎 卓(70309061)

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