小外刈

小外刈り（こそとがり）

小外刈りは柔道における21本の足技の一つで、正式には講道館や国際[[柔道連盟]]（IJF）で認められた技です。この技は刈り技の一種であり、相手の脚を捉え、投げるための複雑な動作が必要です。

技の基本

小外刈りでは、まず自分の脚の内側を使って相手の脚の外側を刈ります。具体的には、相手の両足に体重を載せている状態で、右または左後ろに崩し、踵の少し上の部分をつま先方向に強く刈ります。一見すると大外刈と似ている部分もありますが、崩す方向は同じでも、刈るために使う脚が異なるため、動作が異なります。特に、相手に対して正面から接近するため、動きはコンパクトです。また、小外刈りは「出足払」とも関連がありますが、技の性質としては出足払とは少々異なる観点から見られます。

難易度と正確性

技を成功させるためには、初心者向けの説明に見られる「左足の土踏まずで刈る」という表現に留まらず、正確には足裏の先端部分を相手の踵に当てる必要があります。このため、技の習得には高い難易度が伴います。

また、相手が体を崩して踏み込んできたときにこの技は特に効果を発揮します。その際、小外刈りは相手の動きを活かして、見事に技を決めることが可能です。

小外掛との関連

同様の見た目を持つ技には小外掛がありますが、小外掛はさらに深く入るため、膝から下全体を使って相手を投げる技となります。相撲においては「切り返し」が小外刈りに該当します。

出足払との違い

出足払と小外刈りは掛けるタイミングが似ていますが、いくつか明確な違いがあります。具体的には、受け手が右足を踏み出した瞬間にその足で体重を支えられるのが出足払であり、両足の踵を崩すのが小外刈りです。このため、公式審判にも判断が難しいとされ、講道館では小外刈りの成立条件を後者に統一しています。

変化技

二段小外刈り

二段小外刈りは、相手の右足に対して、まず左足で小外刈りを行い、その後続けて左足で再び小外刈りをかける技です。これは1982年に制定された「講道館柔道の投技の名称」の中で検討されましたが、結局は小外刈りの一種として位置づけられました。

大外返し

大外返しは、受けの右脚での大外刈りを防ぎながら、体を右に開き、受けの背後に回ることで左脚を刈るという技です。一般には「大外返し」として知られていますが、実際には二段小外刈りの一形態として捉えられることもあります。技を繰り返すことで受けを倒す、この二段モーションが特徴です。

ギャヴァーレ

最後に、イランのレスリング技にも小外刈りに似た技術が存在しますが、それが「ギャヴァーレ」です。

まとめ

小外刈りは、柔道の技の中でも特異な投げ技の一つとして、技術とタイミングが求められる技です。技の理解を深めることで、より効果的な技の掛け方を学ぶことができます。各技との違いや関連性を把握し、この技を極めていきましょう。

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