岩松助左衛門

岩松助左衛門

岩松助左衛門（いわまつ すけざえもん）は、1804年（文化元年）に豊前国企救郡長浜浦（現在の福岡県北九州市）で生まれ、1872年（明治5年）に亡くなった、幕末・明治時代の人物です。彼は、庄屋として地域に貢献する傍ら、小倉藩の海難救助にも尽力し、特に白州灯台の建設を推進したことで知られています。

庄屋としての活躍と海難救助への転身

岩松助左衛門は、地元の長浜浦で庄屋として家業を営んでいました。1861年（文久元年）に庄屋を退いた後、小倉藩から「小倉藩海上御用掛難破船支配役」に任命され、海難救助の任務に携わることになります。当時、小倉沖の響灘は、暗礁が多く「海の難所」として知られており、多くの海難事故が発生していました。岩松は、この状況を憂慮し、事故防止のために尽力することを決意します。

白州灯台建設への情熱

1862年（文久2年）、岩松助左衛門は、特に危険な暗礁であった白州に灯籠台を建設することを小倉藩に願い出ます。彼の熱意が実り、藩は建設を許可しました。その後、岩松は私財を投じ、さらに広く寄付を募るなどして資金を確保し、1870年（明治3年）に基礎工事を完成させます。しかし、1871年（明治4年）に明治政府が灯台の整備を担当する灯台寮を設置したため、それ以降の建設は政府に引き継がれることになりました。

灯台完成を見ずに死去

岩松助左衛門は、白州灯台の完成を目前にした1872年（明治5年）にこの世を去りました。彼の死後、灯台は1873年（明治6年）9月6日に完成し、響灘を行き交う船の安全を守る灯台として、その役割を果たし続けています。岩松助左衛門の灯台建設への情熱と貢献は、後世に語り継がれています。

親族

孫には、篤農家であり衆議院議員も務めた安部熊之輔がいます。

外部リンク

岩松助左衛門 - 北九州市役所
岩松助左衛門生誕地 - 北九州市 時と風の博物館

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